六頁目
憶えておいて
いつかその風景はなくなる
わたしはどうやって
笑っていただろう
そんなことすら
思い出せなくなるのよ
⌘
吸う息が すべて
涙になったらね
破れた ハンカチの
穴から息を吸うの
⌘
未知のものが次々と生まれる世界になった
見えなくて良いものまで
暴かれてゆくような気がして
どこかおそろしい
⌘
溺れても良いとおもう
その時間がゆるされるのなら
余韻だけを胸に
いきてゆけるのなら
⌘
ねえ すき
ずっと なでてあげる
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