ラーメン

第1話

私の部屋のテーブルにラーメンが置かれていた。

出来たてアツアツのラーメン。

私は作った覚えがない。

「まぁ旨そうだし、いいか...。」

私はそのラーメンを食べることにした。

麺の色は黒くて細い。ちぢれ麺と言ったところか。

スープは赤茶色。鼻を刺すような独特な香り。脂が大量に見えるので、濃厚そうだ。

麺をすする。

なかなか噛みきれない。

噛みきれないので、ほとんど丸呑みしている感じだ。

味は何というかタンパク。

クセがないのでこれはこれで旨いか。

スープを呑む。

脂っぽい。若干鉄のような味がする。

変わった味だ。

無我夢中で食べ進め、完食。

「ふぅー。」と一息ついたとき

耳元で

「美味しかった？」女性の声がした。

あたりを見回すが誰もいない。

当たり前だ。一人暮らしなのだから。

「さぁ寝ようかな。」

脂と鉄が混じったような後味を感じながら、私は横になった。