第44話 冬の雨

外は冷たい冬の雨

窓に伝う雫は

まるで言葉を紡ぐよう

もしも言葉が

届くなら

私は

曇りガラスに

愛してると描くのに


曇りガラスに描いた文字は

小さな小さな水滴に変わる

またガラスに伝う雫が

愛してるの文字を

繋いでいく

もしも言葉が

届くなら

私は

あなたと心を繋ぎたいのに


今日は冷たい冬の雨

傘を濡らす雨に

心が

流されてしまいそうになるから

どうか抱きしめて

ギュッと抱きしめて

傍にいて

抱きしめて

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