第百七十九話 精霊術師の悩み
翌朝
ふっと風が
「竜牙斬・
それを見て少し拳を
「よし、次だ」
切った
「
急速に体中に精霊が
消えるように動き
「
すると光の扉が現れその中に入り
「出来た! 後は……土の精霊よ」
少し集中して
「水の精霊よ」
同じ手順で穴に水を張る。
夢の中とは違いこちらは中々に
集中力の消費が
ふぅ、と一息つき最後の確認を行うことに。
精霊剣を構えて集中してまずは
「
魔法を
やり過ぎたか?
ここ最近魔力操作の練習をしてなかったから少し調節を誤ったようだ。燃えすぎている。
だが、まぁ仕方ない。これで練習しようと目の前の火に目を移す。
「火の精霊よ」
唱えることで金色の光が火を包み俺の意志に従って形を変える。
丸から四角へと形を変えるがそろそろ終わらせるか。
「水の精霊よ」
穴に
ふぅ、と一息つく。
「出来たけど、夢の中の様にはいかなかったな」
時の精霊魔法
しかし他の精霊魔法は
精霊剣に目を落とし「それも仕方ないか」と考えた。
なにせ夢の中なのだからまずもって触媒となる精霊剣が違う。
同じに見えて、全く違う。
加えて夢の中では何回も使ったが現実世界では初めてだ。
完全に
セレスが各々に
戦闘経験が
しかしセレスの
ならば他のものがあるのではないかと思って朝早起きして試してみた。
「最初にしては、上出来ってところかな。何より火の精霊魔法が使えたのが上出来だ」
剣に目を落とすと少し
なるほど。前にエルベルが言っていたことは
まだまだ通常の剣のように輝いていないのは他属性を込めていないか、まだまだ込め具合が
まぁ、
剣から目を離して
「デリク?! 早いね」
「おはようございます、アンデリック」
「おはようなのです。お兄ちゃん」
「ケイロン、セレス、リン。おはよう」
俺が一人
剣を見てブツブツ言っているのが聞こえたのか
「デリク……。僕達はいつも一緒だからね」
「剣に一人話しかけるまで追い詰められていたとは……これから少し
「はわわ、早まったらダメなのですよ。せめて
「俺はさみしい人じゃない! それにどこの戦闘狂の考え方だ、リン! 」
「「「違うの (ですか)? 」」」
否定して、事の詳細を話した。
「なるほどね。精霊魔法を」
「実に興味深いですね。それにしてもお爺さんも時の精霊魔法の使い手だったとは」
「俺も初めて知った。精霊の加護って
「いいえ、個人に与えられるものなので基本的にはしないかと。しかしこう
「セレスでも詳しい事は分からないか」
彼女の顔から目を逸らし、
しかし我がのブレーンであるセレスがわからないものが俺に分かるはずもなく
仕方なしに立って三人を見た。
「これから俺はどの位置で戦おうか? 」
「と言うと? 」
「ほら、今は前衛だろ? 」
「そうですね」
「リンも前衛なのです」
「ああ。で、
「ええ。精霊魔法の複合など実に興味深いですね」
「こら、ティナ。乗り出さない」
「これは失礼」
「そこで前衛で戦うか、
「今まで通りでいいんじゃない? 」
「ケイロンの言う通りですね。
「うぐっ! 慣れたらだよ、慣れたら」
「それでもです、ね。むしろ近距離
「それは自分の
いい事を言ったと思うが、
セレスは
「セレスティナお姉ちゃんの意見に自分の
「……そうか」
「そうなのです。
それを聞き少し目を
確かにそうだ。
いざと言う時にこの
ならば……コントロールと反射的に使えるように練習するべきか。
後は精霊剣に直接
考えがまとまり
「ありがとう。方向性は決まった。前衛で頑張るよ」
「言うと思った」
「流石、アンデリックですわ。
「じゃぁ、
「え? 」
リンの一言により
その日
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