第百三十話 王都のアクアディア子爵家別荘へようこそ! 四
「うぉぉぉぉぉ!!! お
『それなら
『そうそう。ひーちゃんの言う通りだよ、面白い人間さん』
「恥ずかしすぎてそれどころじゃないって……精霊?! 」
『『『いえぇい!!! 』』』
右に左に転がりながら
思わずぶつかりそうになるが
が、そのまま転がりベットから落ちた。
「いってぇ~」
『え? 私が悪い感じ? 』
『
『
『ちょっ! 何私を犯罪者にしようとしているのよ! みーちゃんもつっちーも
『『知りませ~ん』』
『
俺が痛みを訴えると精霊達が
トッキーもそうだが精霊と言うのはこんなにも
それとも
『初めまして。私は火の精霊』
『昨日ぶり~。私は土の精霊』
『さっきはどうも。私は水の精霊』
『『『三人そろって精霊三人娘!!! いぇ~い!!! 』』』
精霊達も落ち着きを取り戻し俺の前に
赤く
黄色く
水色に
三人とも一対の
「どうしてここに精霊が? 」
『どうしてと言われても』
『言われて来ただけだし? 』
『そうそう、この家が出来る頃くらいに? 』
自由気ままに動きながら
俺は今白い石で出来た椅子に座り机の上を
そして気になったことを聞いてみたがどうやら
『加護を与えた人に言われて来たのだよ、君』
『何インテリぶってんのよひーちゃん』
『い、いいじゃない。少しくらい』
『それに加護を与えたのはひーちゃんだけじゃないじゃん』
『そ、そうだけど……』
『何一人の
『うう“う”……』
ひーちゃんこと火の精霊が土の精霊と水の精霊に責められて半泣きだ。
そ、そのくらいにしてやりなよ。
ちょっと
「なんで呼ばれたんだ? 」
『あれよあれ。昨日の所に水が
『お風呂? とかいうやつを作るのを手伝ってくれって言うから来たの』
『あそこまで頼み込まれたら、流石に行かないわけにはいかないよ』
「へぇあれを作ったんだ。すごいな」
『『『それほどでも』』』
「じゃぁあれの水を作ったり温度を温めたりしてるのか? 」
『いや、全然』
『特に何も』
『加護を与えた人はもう死んじゃったしね』
『人族だから仕方ないよ』
『短命だから』
違うんかい! そして彼女達が力を与えたのは人族か。
なら彼女達は何をしたんだろう。
『作る時の手伝い? 』
『石を作ったりとか』
『水を作ったりとか』
『温度が上がりやすようにしたりとか』
『『『まぁ
「
『し、仕方ないじゃない。昔の事なんだから』
「昔っていつだよ」
『
頭を横にして考えている時にいつ頃か聞くと注意されてしまった。
普通の人ならば聞かないが相手は精霊だ。千年とか存在してそう。
『それにしても人間さんは私達と話
『確かに』
「……違う町で泊まっていた宿に時の精霊がいたんだよ」
『『『時の精霊?! 』』』
「そんなに驚くことか? 」
『驚くも何も小精霊ならともかく彼女達と同じ時を
『ちょ、ひーちゃん。年齢、年齢! 』
『あ、今の無し! 』
『ひーちゃんのばかやろー! 私達が
驚いた表情で火の精霊が
しかし他の二人がそれを抑え、つっこむ。
トッキーのような存在と出会うのは珍しい事なんだな。
精霊
しかしトッキー以外にも時の精霊はいるのだろうか。
気になる所ではある。
『何言ってんのよ。いるに決まってるじゃない』
『私達だってここにいっぱいいるのに』
「ん? 今なんてった? ここに? いっぱい? 」
『みんなー――!!! 』
『『『はーい!!! 』』』
俺が混乱する頭で
するとそれに応じるように
うおっ!!!
一瞬の出来事で
『なにこの人
『
髪に、
『ひーちゃん、つっちー、みーちゃん。おはー! 』
『『『おはー!!! ふーちゃん! 』』』
新しい精霊が出てきたよ。
誰だよ、ふーちゃんって。あ、今俺の髪の毛を引っ
その精霊が目の前の白い机の上に浮きキリッとこちらを見た。
『コホン。私は風の精霊。自由気ままな精霊の旅人とは私の事よ!!! 』
「いや知らんがな!!! 」
『なん……ですと?! 』
それを聞き知っているのが普通だろというばかりに
だから精霊
『ふーちゃん。仕方ないよ』
『そうだよ。旅人でもないのに旅人を
『人に広めるなんて無理があるよ』
『みんな……。やっぱり無理なのかな』
何だ? どこから……。
そう思い窓の方を見ると一人の猫獣人が。
「お一人で、お
白と黒の
「やめてくれぇぇぇぇ!!! 」
心からの叫びであった。
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