第三十七話 銀狼の秘密 四 新武器
「まずはオーソドックスな
持ってきてくれた剣を受け取り感触を確かめる。
長さは俺の身長の半分くらいだ。
太陽に照らされ光っている。
今は
何が買いたいか聞かれ「
なんだか申し訳ないような気もしないが命を預ける物だ。
「ずっしり来ますね」
「
ドルゴさんに
鉄の臭いがする建物から
近くに川があるのだろう。水が流れる音がする。
誰もいない建物の裏側に来て
「じゃぁこれをきってみな」
ドルゴさんが何やら木のような物を地面に
それがある方向へ行き、ドルゴさんが離れていることを確認し
「どうだ? 切った
「ん……可もなく不可もなくってところでしょうか」
「そうか。
「
「そうか。そりゃぁ
「いえ、今回は長めの武器に使用かと」
「そりゃ何で? 」
「この前
なるほど、と言いひげに手を当て考えている。
そして考え終わったのか、こちらを見上げ口を開いた。
「
「ありがたいのですが店の方は大丈夫いいんですか? 」
「あぁあぁ、かまわねぇ。どうせこんな
ガハハハハハと笑いながらこっちにこいと手で
★
結局の所やはり一番しっくりと来るのは
「この感じだと
「では
「おう、あるぜ」
そう言いながら戦闘用とは別の所から短剣が入った
それを渡され、中身を確認する。
「じゃぁこれ二つでお願いします」
「合計で銀貨十三枚だ」
ううう……必要とはいえ高い。
「アンデリックとケイロンは冒険者なんだろ? 」
ん???
確かにそうだが言った
ふと横をみると
ケイロンが、あぁ……俺が剣を決めている時に話したのか。
と、言うよりも武器を
しかし、それが何なんだろうか?
「ワタシも仲間にいれてくれよ! 」
んんん???
なぜそうなる?
「おい、
「俺がやりたいって言っても父ちゃんいつも「ダメだ! せめて仲間を作ってからだ! 」って言ってたじゃないか。なら今日はいいタイミングだろ? 」
「確かに言ったがダメなものはダメだ! 」
ドワーフ親子が言い
「……これ、どうしろと? 」
「どうもこうも」
「そもそもなんで冒険者になりたいんだろう? 」
「それだよ、それ! 」
俺の声に反応してスミナが説明を始める。
どうも『最高の武器』というのを作りたいらしい。
ドワーフ族なら人生を表すような一本を作るのが生きがいのようだ。
本来なら小さな
だが彼女は
よって手に触れることが出来る素材も
なので自分が冒険者になって素材を採りに行きたいそうだ。
「冒険者ギルドに依頼を出したらいいんじゃないか? 素材採取を」
「なぁアンデリック。この店の状態を見て、言えるのか? 」
ああ……
つまり、お金がない! ということだ。
なんとも言えない。
自分の家もお金が無くて俺が
「そこで、ワタシが素材をとってきて自分で作ろうってわけだ! 」
「あぁ……悪いが多分
「どういうことだ? 」
いつの間にか持っていたハンマーが変わっていた。
彼女の身長程あるハンマーを一回転させ、金色の瞳で
こわっ!
しかし自分達の安全の為にここは引くわけにはいかない。
一歩足を
「俺達は依頼に
「
「だがこの町に少ないFランク冒険者だろ?
ニヤリと
「それに時間は気にしなくていい。俺自身ランク上げるのに時間かかるだろうしよ。依頼だってそうだ。ワタシだって
思った以上にこっちに合わせるつもりだ、スミナは。
それほどまでに『最高の武器』というものを作りたいのだろう。
しかし……あれ、『俺達』になってる。
いつの間にか仲間になっているような気がするのは気のせいだろうか。
「ダメなものはダメだ。それに彼らに無理を言っちゃいけねぇ、スミナ! 」
「いいじゃねぇか、父ちゃん! 」
「もし……もしも行くというのならば条件がある」
二人のドワーフが
「俺が作ったものを超えるものを作れ! 」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます