第14話 EFOへの渡航チケットを手に入れよう

 はい、どうもこんにちわ。

 この度、EFOにて行われる『魔導書グリモワールクエスト』に行かないといけないため、ヨルムンガンドとEFOの連絡方法?について探しているんだけど……。


 全然そのような情報が出てこないんですが⁉

 どっかで、EFOとは、一定の設定を行うことで同アカウントを使って行けます。って言ってなかったっけ?

 そうだおもいだした。


『アメリカのDreamcatcher社のフルダイブゲーム【E・F・O】との共有クエストとなります。なお、このクエストアイテムの入手方法としては、同一アカウントで向こうのゲームのキーアイテムを見つける必要があるかも知れません。


 今回のアップデートで、【E・F・O】へのアクセス権もインストールされますので、ご期待ください。』


 ってQ&Aコーナーに書かれていたよね⁉

 だから、アクセス権はあるのだろうけれども、そのアクセス権をどう使ったら行けるのかが知りたいのに出てこないじゃんかー!


 はぁ、本当は渚沙さんとかに聞いてもいいけど……。

 聞きすぎも嫌だし........。

 やっぱり自分で探すか。


「んー!やっぱりどこにも書かれていないじゃん⁉

 なんで?あっ........。そういえば。」思い出したことがあった。


 湊翔さんにチャットで聞いてみよう。

『王都の中央広場に、なんか転移装置っぽいのあったよね?』

 まぁ、訓練とかあるだろうしすぐには返信は来ないだろうな……。


 ピロン‼

 もう?なになに?

『あるね。たしか。どこにも繋がるらしいから、もしかしたらEFOともつながっているかもね。聞いてくるから待ってて。』

『うん、了解ありがとう。』


 にしても、皆有能だな我の周りの人……。

 杜和も暗殺者としてはだいぶ有能だけど。最近は人としても有能になりかけている。それは昔と比べてだけど、特に結葵ちゃんと再会する前と比べたら変化が顕著になっているからね。

 結葵ちゃんは最初にも言ったけど、ホントに有能なのよ。このままお嫁にくださいwwwっていうレベルだから。

 あと、湊翔もね。認めたくはないけれども。

 なんて言ったって、王都の警備を一端に担っている貴族兵のリーダーにまで登りあがった人だし。まぁ、ゲーム内という意味だと、それだけじゃないが。

 あと、現実でも地味に紳士だし。ほんと地味に....だけど。

 だからこそ心から嫌いになれないんだろうな。


 まぁ、良いけど。

 にしても、もうそろそろ調査結果が出てきそうなのだが?

 あの人の情報網を駆使したらあれくらいの情報くらい、ちょちょいのちょいでしょう?


 ピロン!!!!

 おっ、言っている間にきたね。

『お待たせ。えっとね、答えだけ言うと、行けるらしい。けれど、EFOに行くには専用の【通行証】がいるらしくさ。それは普通に課金したら買えるアイテムらしいけど……。』

『できれば、お金は払いたくない。』湊翔が次の分を書いている間に一言滑り込ませた。

『うん。多分そういうと思ったから、課金なしで手に入れる方法はないのか調べてみた。』

『さすが。それで?どうだった?』

『あったよ。しかも、クエストってことになってた。』

『そっか。種類は?』

『イベントクエスト。ギルドじゃないから、お前でも行けるだろ?』

『確かに。ここまで調べてくれてありがとう、ハウン・シャトー様。』

『はいはい。訓練に戻るからな。』



 んー!!!!流石、ハウン!

 元々騎士団長だから、力があったけど、最近どこぞのPKギルド様が行ったテロを防いだ功績を認められ、王様から与えられた爵位と、新たに手に入れたワーテゥル領地と苗字が利いてるね。

 元々、キャラメイクの際に手に入れることができる『~の証』を合成させて爵位を持っている人もいるしね。典型的な例が、彼と同じ男爵のハルナ・フォン・ルーゼンベルグさんね?

 そんなことで彼の最近の愛称は『バロン』です。


 そうだ、クエストの種類について説明しないとだね。

 初期設定のクエスト一覧画面では、クエストの依頼者別にカテゴライズされているんだよね。

 NPCが出しているのが『通常クエスト』、他プレイヤーが出しているのが『特別クエスト』、自分が所属している、もしくは今いるギルド限定で出される『ギルドクエスト』、そして、運営が主導で行っている『イベントクエスト』。

 勿論、内容別に分類し直したり、後からプレイヤーが使用しやすいように設定することも可能なんだけど。


 そんで、R・I・N・Gクエストも、今から行こうとしている魔導書クエストもイベントクエストね。これは、時たまに受けられる人を条件によって縛っていることもあるし、魔導書クエストのようにみんなが受けられるものもある。


 ということで、イベントクエストの一覧から探し出しますか、『【通行証】ゲットクエスト』。



 はぁ……。

 目が痛い。ショボショボしてきた。あの、一時間ほど真剣に探したんだけど、見つからないってどういうことよ。っていうか、運営どれほどのイベントクエストをしてるんだ。期間を区切って行われるダンジョン版クエストとR・I・N・Gクエストの唄が違う番がほとんどだったけど。あとまだ見てないのは、王都関係のイベクエ一覧だけじゃん。


 まぁ、ともかく今はショボショボで全然見れないから、目薬してしばらく休憩しよう。もともとドライアイだから適当な引出しにいっぱい買いだめしている奴を入れてるのよ。えーと、あった。っていうか、もう夕方じゃん……。

 そりゃお腹減るわな。ご飯作ってしばらく休もう。


 ってあれ?もしかして寝てた?

 変な格好で寝ていたな、私。凄い肩が……肩甲骨あたりが痛いのですが……。

 今何時すか?えっと、朝4時……。10時間くらい寝てたよ。久しぶりに疲労感がないと思ったら、滅茶苦茶寝てるじゃないか。身体には良い事だからいいとしよう。


 ということで、改めてクエストを探すとしますか........。

 あれ?探すまでもなくないじゃん。これじゃん。

 王都一覧の一番上にあった。つまり、最近追加されたクエストということらしい。

 それでは、詳細を確認して行きますか。


 ほほう。ざっくり言うと

【ヨルムンガンドとEFOの繋ぎ方手順】

 ①ヨルムンガンドとEFOのゲームを両方インストール

 ⇩

 ②ログイン前に、二つのゲームのアカウントを一つのユーザーデータに紐つける(アカウントの統合)(『ログイン後に王都貴族院オフィシャルオフィスにてアカウント統合手続きを行うことでもう可能』とし、すぐに申請してクエストを開始することも可能。)

 ⇩

 ③どちらのゲームでも構わないので、王都貴族院にて、転送門使用許可証の発行申請。

 ⇩

 ④クエストクリア。【通行証】ゲット!


 ということらしい。

 つまり、まずは、EFOもダウンロードして、王都に行って紐づけ申請して……。

 そしたらクエストクリアということになって、証がもらえると?

 なら、やりますか。


 ひとまず、EFOをダウンロードしないといけないな。

 えっと、公式サイトから........。

 よし。ダウンロードスタートした。

「って、あれ?噓でしょwwwダウンロードだけで三時間!?ヨルムンガンドもこんなに掛かってたっけか?」

 仕方ない。杜和に繋ぎ方を伝えて........。それからどうしようかなぁ。

 ひとまず、パソコン使えないし、近くの本屋に専門書でも探しに行きますかね。



 そう言って、外に出ていたからすぐには気づかなかった。

 ダウンロード中に出てくる、EFOに伝わる伝説と最近勢力を伸ばしつつあるPKギルドに対する注意書きに。


 あと、それに加えて、私はこまめにポストを確認する人ではないし。

 だから、ポストに親ー姫花絡みで重要な手紙が置かれていたのを........。


 あの時気づいていれば、これからがもう少し楽だったはずなのになぁ……。

 今言っても、後の祭りだが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る