愛していた貴方へ。
鴉外
なんで。
〝好きな人が出来た。
その好きな人も、俺のことが好きだと言った。
嬉しかった、こんな気持ちにさせるのは彼女しかいないそう思った。
俺には彼女しかいなかった。
でも、彼女はそんなことはなかったらしい。突然、俺の前から消えた。
俺は気持ちが抑えられなくて、あらゆる方法を使って探した。
どれだけ月日が流れたのだろう。
ついに見つけた。
愛してる君を。
見つけたんだ、見つけられたのになぁ。
君の口から出てくる言葉は俺宛ではない。俺に向けて言ったあの言葉たちはなんだったんだろう。あぁ、虚しい。
愛していたのは俺だけか。君の隣にいる人が羨ましいです。そして、俺が君の隣にいないことを憎みます。お幸せに、人の幸福を祝えない奴にはなりたきゃねぇ。
俺はお前が幸せそうならそれでいいから、
だから君の記憶から早く俺を消してくれよ。
そんな泣きそうな顔をするな、お前にはもう優しい旦那様がいるだろう?
『俺を愛してくれてありがとう。幸せになれよ。』 〟
愛していた彼がこの世から消えた。
どうして、なんで、そんな暗い感情が私を包み込んだ。
そのとき、彼に似た男の人と出逢った。
男の人は私が抱えていることを全て肯定してくれて、一緒に背負って行こうと笑いかけてくれた。
その笑顔が貴方に似ていて憑依したのかと思ったの。
思わず釣られて笑っちゃった!
『私を愛してくれてありがとう。貴方のおかげで私は今幸せよ。』
愛していた貴方へ。 鴉外 @nekotatooru
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