スペステへの挑戦1

 金箱を開けてみると中から腕輪が出てきた。


「おおー!こっちもアクセサリーだ。さてどんな性能かな」


 鑑定で腕輪を確認してみる。


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アクセサリー名称:毒耐性の腕輪

状態:高品質

価値:Cランク

特殊効果:毒に対する抵抗力が上昇する。毒耐性+50%

詳細:抵抗力が上がり、毒耐性に強くなる腕輪。耐久力+5、抵抗力+30

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「いいね。強いよ。こういう状態異常の耐性系装備は今後必要になってくるからな」


 流石金箱だ。当たり装備だよ。

 それにしても、今日は毒関係のものがよく来るな。

 毒に気をつけろって事かな。


 さて、スペシャルステージに向かう前に、少し休憩にしよう。

 俺は水を飲みながら休憩がてら、スペシャルステージ。ダンジョンの管理人曰く、スペステの攻略について考える。

 ボス3連戦で、しかもかなり強そうだから、今回は一番扱いが慣れている剣でいこうと思う。

 一度、剣術レベル10で取得した剣術の極みと超剣術を鑑定して確認しておく。


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 剣術LV10:称号【剣術の極み】を取得する


 【剣術の極み】剣術を極めた者に与えられる称号

  効果:特殊スキルの超剣術を覚える 体力+40、攻撃力・敏捷力+15

  取得条件:剣術LV10を所持する


 超剣術:剣での攻撃時、与えるダメージが20%増える。

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 超剣術のいいところは、攻撃力が20%増加ではなく、ダメージが20%増加なところだろうな。直接ダメージ量が増加する系はゲームでも強力だった。

 ダンジョン攻略で剣を使ったのは最初だけなので、メンテナンスにも出していないが使った時は家で手入れはしている。錆びないように油を使った簡単な手入れだけどね。

 剣の使用頻度にもよるが毎日使う場合は、1ケ月に1回はホストンさんにメンテナンスして貰おうと考えている。研いだりすると思われるからな。その時にもっと速く持ってきた方がいいとかホストンさんがアドバイスをしてくれるだろう。


 剣を主軸に魔法も上手いこと使って戦って行こう。固い相手には剣で捌いて、体術と魔法で戦うのがいいな。

 ハイポーションは今のところ10本以上あるし、ポーションとマジックポーションに関しては大量にある。正直飲まないと効果がないだと、回復量の低いポーションなどは飲みすぎでやばい事になっていたかもしれないが、身体にかけるだけで効果があるのは正直助かった。効率的に使用するなら飲む方がいいが、それは余裕がある時だけにしよう。


 さて、後は装備をどうしようか。武器は鉄の剣で、防具は選択肢がないのでいつものでいいとして、問題はアクセサリーをどうするかだな。

 単純に攻撃力を上げていけばいいのか、防御を上げた方がいいのか。これから先はノーダメージでいけるとは限らないからな。防御アップの方向で行ってみるか。

 装備を整えてから、ステータスオープンでステータスを確認する。


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名前:リオン・スペンダー

年齢:10歳

種族:人族

性別:男

状態:普通

職業:鑑定士

ステータス

 レベル:8

 体 力:293/293

 魔 力:836/1235

 攻撃力:139+18

 耐久力:97+50

 敏捷力:161+10

 精神力:86

 抵抗力:86+65

スキル

 剣術LV10、体術LV10、短剣術LV6、槍術LV1、斧術LV1、調合LV1、錬金LV8

魔法

 魔力操作LV10、生活魔法LV8、水魔法LV8、風魔法LV1、光魔法LV1

エクストラスキル

 鑑定LV10、身体強化LV10、魔力回復LV10

特殊スキル

 魔力超回復、超剣術、超体術、スキルの達人、魔法の達人、エクストラスキルの達人、ダンジョンの希望、追撃

称号

 【伯爵家次男】【魔力ハングリー】【剣術の極み】【体術の極み】【スキルマスター】【魔法マスター】【エクストラスキルマスター】【輝く原石】【常勝】


装備

 武器:鉄の剣 攻撃力+18

 防具:漆黒のとんがり帽 耐久力+10、抵抗力+10

    :ダークネスローブ 耐久力+20、抵抗力+25

    :スピードベルト 耐久力+5、敏捷力+10

 アクセサリー(腕):毒耐性の腕輪 耐久力+5、抵抗力+30

 アクセサリー(指1):ディフェンスストーンリング 耐久力+10

 アクセサリー(特殊):トマドイの指輪

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「あれ?トマドイの指輪がアクセサリーの特殊に装備されてるぞ」


 アクセサリーの指輪は2つまで装備出来る。そして3つ目を装備しても効果は発動しない。指に装着されるだけだ。

 そして、今回のトマドイの指輪が特殊の方に装備されているので、指輪を他にもう1つ装備出来るという事だ。これはラッキー。

 今回は武闘家の指輪を装備しよう。攻撃力と耐久力をプラス5する指輪だ。最終的な数値を鑑定してみる。

 攻撃力:139+23

 耐久力:97+55


 ちなみにディフェンスストーンリングは最近銀箱から出たものだ。鑑定してみるとこんな感じだ。


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アクセサリー名称:ディフェンスストーンリング

状態:普通

価値:Fランク

特殊効果:なし

詳細:耐久力が少し上がる指輪。耐久力+10

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 いい感じのステータスになったな。耐久力に不満があったが、ある程度の装備で底上げすれば十分に戦っていけるはずだ。

 魔力が結構消費されているが、必要に応じてマジックポーションを使うとしよう。最悪セーフティーゾーンに戻ってから使ってもいいかな。


「準備よしっ。早速スペステに出陣だー-!!」


 俺は勢いよくボス部屋を飛び出した。転移陣で建物内に戻ってきただけだが、そこからダンジョンへ行く転移陣まで移動する。

 転移する時に何か変化があるかもと思い、指輪を見ながら転移陣に魔力を流していく。

 指輪が光り出して、転移陣が発動する。

 指輪が光る以外はいつも通りだったが、着いた先はゴブリンキングがいる部屋の前のセーフティーゾーンに似た場所に来ていた。

 立っている場所より右側には転移陣があり、おそらく帰りの転移陣だと思われる。


「セーフティーゾーンとボス部屋のセットだったな。セーフティーゾーンは転移陣以外で変わってるのは後ろの階段とボス部屋の扉がないってところぐらいか」


 2階層から来たわけではないので、後ろに階段はなかった。

 そしてボス部屋への扉もなく、取り払われているようになっている。

 しかし、ボス部屋の中は見えるのだが、肝心のボスが見当たらない。


「とりあえず、ボス部屋に入ってみるか」


 俺はセーフティーゾーンからボス部屋へと足を踏み入れた。

 それと同時にボス部屋の中央に黒い霧がどこからか現れ、渦を巻きながら中心に集まっていく。

 そして霧の中からボスが姿を表した。

 スペステに恥じない登場演出だったが、何か意味があったのかよくわからない。カッコよさをアピールしただけかもしれないな。正直見ててワクワクする演出だ。


「こいつは蝶々だな。イモムーの進化系が中ボスって感じか」


 蝶々の魔物で羽は青くうっすらと透けている部分があり、4枚の羽を広げて飛んでいる。

 羽の長さは左右合わせて2メートルを超えているように見える。ゴブリンキングよりも大きく感じるな。

 まさか、1階層からゴブリンキングより強いとかないよね?

 俺は蝶々の魔物に鑑定を使って強さを確認する。


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名称:ポイズンパピヨン

種類:虫種

状態:普通

ステータス

 レベル:10

 体 力:150/150

 魔 力:120/120

 攻撃力:15

 耐久力:50

 敏捷力:40

 精神力:30

 抵抗力:50

スキル

 毒鱗粉

魔法

 風魔法

エクストラスキル

 なし

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 ゴブリンキングよりもステータス的に強いじゃないか。あいつは装備だけは強いけど、装備ないとそこまでステは高くない。こいつは全体的に高ステータスだな。

 ただ、ポイズンパピヨンは名前通り毒鱗粉という毒攻撃をして来ると思われる。

 これは厄介だ。いきなりフラグ回収しちゃったよ。毒耐性の腕輪が早速役に立ってくれるかもな。毒無効ではないから、なるべく攻撃を食らわないようにしよう。


「とりあえず、離れて戦った方がいいよな。アイスランス。アイスランス。アイスランス」


 ボス部屋に入った時の距離は、ゴブリンキングと同じぐらいの20メートルは離れていると思われる。

 相手が戦闘準備に入る前に魔法で攻撃したのだが、2発は当たったが、1発は羽を上手く使い躱されてしまった。

 アイスランスは1秒に1発ぐらいの間隔で発動しているので、流石に3発も当たってくれなかった。

 ゴブリンキングなら何も考えずに突っ込んでくるから、連発していれば倒せたんだけどな。

 しかも飛んでるし、風魔法も使えるみたいなんだよな。それに毒鱗粉もあるから出来れば、近づきたくはない。


 鑑定でポイズンパピヨンの体力を確認する。

 体 力:68/150


 思ったよりもダメージを与えてるな。これなら移動しながら隙を突いて、アイスランスを2回打ち込めば勝てるな。

 俺はポイズンパピヨンをよく観察しながら、相手の攻撃を躱せるように円を描くような動きで接近するのだった。

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