第9話 やはり店の店主はOL様達が苦手のようです(4)

(うむ、さてどうしたものか?)と。


 お稲荷さまがさてさてと自身の脳裏で思えば。


「あ、あの僕の妻はロシア産まれなんですよ」と。


 今の今まで沈黙……。下を向き、照れ恥ずかしそうにしていた翔太が、彼の大変に苦手なOLのお姉さま相手でも臆することなく、と言えば大袈裟過ぎるかも知れないが。


 このうんこ色のキッチンカーの店主、社長、相沢翔太は過去の出来事……。大変に悲しく切ない出来事の因果のために自分自身と年齢が変わらない働く女性……。


 特にスーツ姿もOL風の女性が大変に苦手となっているのだよ。


 それでも自分の代わりに来店したお客さまへの接客をしてくれるお稲荷さま……。翔太自身も初めて見て話しをした銀髪の麗しい女性の困った顔を凝視したから。


 彼は咄嗟にお稲荷さまはロシア生まれの女性なのだとOL風の女性へと説明をし。


 更に勇気を振り絞り次の言葉をOLのお姉さまへと告げ、説明を始める。


「家の妻がロシア人なのに妙に日本語が上手なのは幼い頃より日本で暮らしていた僕の幼馴染になるんですよ。だから僕が何度も好きです。愛しています。結婚をしてくださいと彼女にお願いをしてやっと僕に妻になってもらったのですよ」と説明をすれば。


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