第7話 やはり店の店主はOL様達が苦手のようです(3)
「ちょっと、ちょっと貴女~。今の言葉は不味い。不味いわよ。お店のお兄さんの奥様が直ぐ近く、側にいるのに旦那様の事をイケメンだと褒め称えたら後で夫婦喧嘩になるかも知れないのに貴女、いつもの合コン、飲み会の調子で勝手に既婚男性に気軽、馴れ馴れしく話しかけたら駄目よ。いくら貴女の趣味の男性だとしても」と。
このキッチンカー主人である翔太の容姿に興味を持ったOLのお姉さまのお連れさま、同じ会社の同僚さまが。この店の主人翔太がいくらイケメン青年だとしてもお稲荷さまがいるから艶やかな振る舞いで安易に声をかけてはだめ。夫婦喧嘩になる可能性もあるからだめだと諫めれば。
「あっ! そ、そうね。奥さん、御免なさいね。私も悪気があった訳ではないから本当に御免なさい」と、お稲荷さまへと謝罪をすれば。
「えっ!」と、翔太が俯いた顔を上げて驚嘆を漏らし。お稲荷さまへと視線を変え。
「あの」と声をかければ。
「いや、いや別に構わんよ、家の亭主はわらわの尻に敷かれている状態で、いつもこのように大人しくしているから問題はない……。なぁ、あなた~」と。
今度はお稲荷さまが翔太へと最後に正真正銘な女神の微笑みと黄色い声色で普通に違和感なく話しを振り、問いかけるから。
「えっ! あっ、うん。そうだね」と。
翔太はまた紅潮しながら頷き、俯き始めだすのだ。
お稲荷さまの正真正銘、本物の女神の微笑みが余りにも美しいから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます