第4話

「だから、そこはこの公式を、ってみーちゃ

 ん聞いてないでしょ」

 「ん、いやあ、ずっと気になってたんだけ

  どA君距離近くね」

「それみーちゃんが言う?いっつもクラスの

 女子にくっついてんじゃん」

 「それはまた別腹じゃん?A君、急に近くに

  来る時あるからちょっとドキドキする」

「そうかな、多分無自覚でやってる」

 「ねえそれさ、他の女の子にもやってな

  い?」

「多分やってないよ、俺そもそも女子とあん

 まり喋んないし」

 「私は女子じゃないんかい」

「ああ忘れてた忘れてた、ていうかなんでそ

 んなこと聞いたの?」

 「ん?ああ、いやぁ、だって他の女の子は

  びっくりするかなぁって」

「ああそう」

 「うんそう」

「みーちゃんって嘘つく時爪いじるよね」

 「え、なにそれ、そんなことしてる?」

「うんしてる」

 「なにそれ恥ずいな」

「っていうかそんなんはどうでもいいから勉

 強しないと、夏休みの補修食らいたくない

 でしょ?」

 「それは嫌だ!」

「じゃあ教科書の39P開いて。

 次はここ教えるから」

 「ちょっとお菓子休憩しない?」

「だめです」

 「鬼」

「俺もみーちゃんと夏休み遊びたいから頑張

 ってよ」

 「む、しゃあなし頑張るか」

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