ターゲット
柊「樹さん、そう言えば車の中はあんまり散らかりませんね?」
樹「ん、まあそうだろう。ズボラな僕が運転手なんだから、他に汚す人がいなければ概ねキレイなんじゃないか?」
柊「おお……なるほど。
ちょっと懐かしいですね。初めてあなたと話した時のこの車内、広くて気持ちよくて、いい香りがして……まるで別世界にいるみたいに幸せだったんです。そういう空気に惹かれて、結局樹さんのところで観賞用ペットやるなんていうヘンテコな契約に応じた……っていうのもあるかもなあ」
樹「あ、じゃ僕の作戦は成功したんだね?
あの時は人生で初めてくらい念入りに掃除したからなー。ほら、ターゲットを落とすには周到な準備が欠かせないだろ? オス鳥がメスを誘い込むのに美しい巣を作る気持ち……っていうのかな。ははっ」
柊「…………
『……聞かない方がよかったな今の話……』」
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