社会人生活

樹「じゃ、食べようか。いただきまーす」

柊「いただきます。……なんか俺も最近忙しくて、今夜はほぼスーパーの惣菜ばかりで……手抜きな夕食になっちゃって済みません」

樹「そんなこと気にするな。君はウチの会社の優秀な設計技術者だ。以前みたいにハウスキーピングを期待したりはしてないんだから」

柊「…………

『……何となく、うちの部門の係長に微妙に目の敵にされてる気がするんだよな。いちいち突っかかってくるし。……これが人間関係ってやつなのかな……』

……仕事って、やっぱり大変なもんですね」

樹「……(優しく微笑む)とりあえず、冷めないうちに食べようよ、柊くん」

柊「あ……そうですね。すみませんぼーっとして」


(夜)

樹「(自分のベッドの隣を開けて)柊くん、今夜はちょっと冷えるね。

 ……ここおいでよ」

柊「(恥ずかしげに)えっ……だって……まだ明日も仕事ですよ?」

樹「明日に支障は出さないよ。ほらほらいいから」

柊「…………(樹の横に入る)」

(樹、柊を胸に引き寄せてぎゅうっと抱きしめる)

柊「…………

『あー……あったかい。いい匂い。……安心する……』

(樹の胸に額をすり寄せる)」


樹「(照明を落とす)……おやすみ、柊くん」



(10分後)

樹『まずい……これは僕のアレコレが起きちゃうやつだ……

 眠れない……』


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る