ジャンル分けの話、あるいは筆者の若気の至り

 カクヨムで小説を書かれる皆さんは、どのようにジャンルを決定しておられるのでしょうか? ジャンルを決めてから書かれるのか、それとも書いてから該当するジャンルを選ばれるのか……?

 三奈木真沙緒は、書いてからジャンル考える派です。カクヨムに初めて投稿した拙作「お茶漬け恋模様」は、投稿するなぞ思いもよらない時点で書いたもので、ジャンルとかあんまり意識して書いていませんでした……いやもちろん、SFじゃないしエッセイでもないし、ファンタジー要素もないし、解かなきゃいけない謎も恐怖のエッセンスも、カケラもないくらいの自覚はありました。ですが、いろいろあってネットに投稿してみようと思い立ち、カクヨムに登録し、ワークスペースにデータを移す……段になって、はたと思ったのです。

「これって、ラブコメなのか、現代ドラマなのか?」

 さあどっちだろう……私は予備調査のため、カクヨムのラブコメと(念のため)恋愛のジャンルから、いくつかの小説を試し読みさせていただきました。

 …………。

 …………。

「……私のレベルで、ジャンルをラブコメにしたら、怒られるんじゃないだろうか(誰に?)」

 さあどうしよう。とりあえず、恋愛ジャンルは今回は却下かな。果たして私のコレはラブコメなのか? 要素なくもないけど……主題はどう見ても、主人公の成長なんだよな。でもタイトルに恋って入れちゃったしな……でももうタイトル思いつかないしめんどくさいし……あわわわ、私は今何を、いやいや……などと苦悩(?)した末に、今回は「現代ドラマ」を選んだというわけでした。

 現代ドラマか……思い起こせば学生の頃、まだネットなんてものが存在しなかった時代(年齢がばれるなあ)、趣味で書いていた小説はノートに手書きが当たり前、あの頃は現代ドラマが書けなかったです。ファンタジーとかSFでした。ファンタジーといっても、あの頃は異世界に転生して特別な能力が、という方向性は……あったのかどうかわかりませんが、今ほど主流ではなかった気がします。異世界の中だけで完結しているようなものが多かったんじゃないかと。SFにしても、中学生当時の私ゴトキが考えるものは「未来の世界が舞台」というのが漠然とあるだけで、サイエンスフィクションというより「SんなFきだすような話」の方がしっくりくる……ある意味これもファンタジー同様の別世界として解釈していたように思います。たぶんあの頃は、そうやって別世界をしっかり(?)「作りこむ」エネルギーがあったんだろうな。

 今は逆です。異世界を作りこむことができなくなりました。昔は「なんでそこまで」と言いたくなるほど作りこんだ世界があったのに、今はそれをするのがしんどいです。以前はあんなにできていたことが今はできなくなったというのは、やっぱり自分もトシとったんだなと、単純に思います。かといって、昔作ったものをそのまま今公開できるかと言われたら……ねえ(何が)?

 本題はドコ行ったんだ。そう、ジャンルの話ですね。「コメディ(ギャグだったかな?)のジャンルを新設してほしい」というご意見を、どこだったかで目にした覚えがあります。あってもいいかもしれませんね。……あれ? そうすると……前出の「お茶漬け恋模様」は、コメディに……? いや要素なくもないし……うーん……?

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