　野球のクローブを買ってもらったボク。

　さっそく、パパと練習して、大はしゃぎの声が庭からする。

「どう〜？できてるー？」

　ママ、片付け後に参戦。

　パパ、はりきって投げている。キャー！と笑いながら避けるボク。

　これはキャ、キャッチボールじゃないよね！？

「はー、だめだ。ボク、逃げ回っててボール取ってくれない」

　普通に投げても、初めてのボクに、グローブでいきなりとれるわけないと思うよ……。

　パパ投げる→ボク避ける。繰り返し。

「もーっ！グローブ貸して！」

　パパコーチ解任。ママコーチ就任。

「まずグローブの使い方からです。まだ買ったばかりでグローブも゙硬いから難しい。そこ入れるから、動かないでパーの手で開いててね」

　ボールをそっと投げる。ポスっと入る。

「はいった！はいったよ〜！！」

「そうそう。ボールを受ける！それがグローブの使い方！」

　喜ぶボク。よしよし……自信つけていこう作戦成功かもしれない。

「あ、なるほどなぁ。そうやって最初は教えるのか〜。そうだよな〜」

　パパコーチは教えるのにむいてない。

「ママ、つぎ、こっちいれてみ？」

　！？！？！？

　頭の上にグローブ置いた！？ポスっと入れる。ニヤリとするボク。

「つぎ、こっち！」

　ちょ……遠い……その距離でグローブの中にボール入るわけない……。

「あー、やきゅうたのしかった！」

　野球と違う。……ボクにグローブは早かったか！？

「うつほうがボクはすき！」

　え！？バット、買わないよ？新聞のクルクル棒で十分だ！

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