第22話 おにぃさんなしでは生きていけない その2

「はぁ〜、ミリカちゃん、悪い男に捕まっちまったんだな。まぁ、なんだ、お別れしたくなったら、そこにある炉にでも、そのクソガキを放り込んじまいな」


「ふん、何が悪い男だ。俺ほどのイイ男がそういるはずがないだろう? なぁ、二人ともそうだよな? 」


 エスカーナとミリカちゃんに同意を促すように俺は話しかけた。


 ミリカちゃんをたっぷり味わった俺は気づいてしまった。合法ロリもこれはこれでいいものだと思った。思い出したら、性剣がLV0からLV1になった。


 って、おいおい、両方の耳元から喘ぎ声が聞こえだしたぞ。


「はぁはぁ、おにぃさん、おにぃさん❤️」

「ほしいょぉ、竜也さん、竜也さん❤️」


 二人とも結構な時間、俺に抱きついたせいで聖液中毒が発症したようだ。二人の瞳が❤️マークと化していた。


 二人は着衣越しで自らの胸や股を俺の体にスリスリ、スリスリと押し付けはじめた。


 俺の性剣を欲しがっているのか。ミリカちゃんとやったことで、性剣がLV1からLV2にスキルアップし、ミリカちゃんから暗殺拳? という、たいへん物騒なスキルを吸収した。


 LV2の効果で聖液がより濃くなったせいもあるが、愛の勇者としての能力が大幅に上昇したことも原因なんだろう。滲み出る愛のフェロモンってヤツか。あのエスカーナでさえ、俺の有り余る聖液に耐えること出来なくなったのだ。ミイラ取りがミイラになってエスカーナも聖液中毒を起こすようになったのだ。


 LV2になった俺は二人を相手にしても、まだまだ余裕があった。ダブルノックアウトで一人寂しい夜が続くこともあった。今の俺なら何人ヤッても大丈夫かもしれん。


 ジョジョ立ちしながら、二人とやった時のことを思い出した。


 ああ、性剣よ、荒ぶりはじめたのか、どうした、まだまだヤリ足りないって、次の贄をよこせと、ああ、聞こえる。聞こえるぞ。足音が、新たな贄が、もうすぐその扉からやってくるのを、性剣が吼えた。さぁ、今すぐ、その者を我にまた一人献上するのだ! 俺の性剣が、ソリ立った。


 まきしまーーむ!!


 性剣がLV1からLV2になった。


 カランカランとベルが鳴り、閑古鳥だった防具屋の扉が開いた。そして俺はマキシマムになった性剣を見せつけるように扉の方に振り向いた。


 そこにいたのは、


「うほっ、坊や、イイ男ね、あらーん、すっごく、おおきいのねん、ここは酒場じゃないのかしら、あらあら、ごめんなさいね」


 そして男は、俺にウィンクしたあと防具屋を後にした。


 性剣よ、見ろ、おかっぱ頭をしたセーラー服にスカートを着込んだ、すね毛処理すらしてない筋肉野郎でさえ、お前を褒め称えていたではないか。良かったな。うん、性剣、どうした、ああー、なんてこった、マジ萎えた? もうだめぽだと、そうか。


 俺の性剣がLV2からLV0にダウンし、性剣が賢者モードになった。


「まぁ、なんだ、お前たち、ここに何しにきたがしらんが、イチャイチャするなら余所でやってくんねぇか。客が逃げたじゃねぇか」


 そうだった。俺はミリカちゃんの防具を買いにきたんだったな。その前に、


「オヤジ、トイレを借りるぞ」

「はぁ〜? って、おい」


 二人を連れて防具屋のトイレに駆け込んだ。もちろんやることをやって二人を回復させた。ふぅ、これで大丈夫だろう。後からオヤジにネチネチ説教をされた。そういうことはいつも言ってるだろ、宿屋でしろと、ミリカちゃんとは、そういう関係になってしまったのか、お、お前って命知らずだな、まぁ、線香ぐらいはサービスで、その時になったら、タダであげてやるから、短い間だったが、お前とは楽しい思い出になったぜ、そう言われた。


 オヤジからミリカちゃん専用の防具を手に入れた。もちろんこれでもかって値引き交渉してやった。


 


 

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