3章 休職
薬を飲みながら、出社をした日もあったが、結局そう長くは続かなかった。仕事がストレスの原因であることが明白なため、出社を続けながら、日常の業務をこなすということがどれだけの負担になるかは想像いただけるのではないかと思う。
頓服でエチゾラムを飲むなどして、少しでも精神状態を落ち着かせようとしたが、早退や欠勤が続き、主治医と相談のうえ、休職を選択することになった。
このとき、体が辛いときは、休んでもいいんだということを初めて知った。
社会人としての常識では、あり得ないと思い込んでいただけにある意味衝撃的であった。
まずは1ヶ月を目途に診断者を書いてもらい、自宅で過ごすことにした。
しかし、ずっと寝ているわけにもいかないと思い、電車で出かけたりしたが、体がとにかくしんどい。家でじっとしていようと思うと、体がそわそわしてしまい、とにかく落ち着かない。そわそわする感じには、エチゾラムはあまり効果的ではなく、家の中を意味もなく歩いたり、ベランダに出てみたりするが、それも一時しのぎにしかならない。いっそのこと寝てしまえばいいのではないかと思うが、1日中寝ていてはいけないという罪悪感なんかもあり、復職へ向けて試行錯誤をしていた時期である。
本来であれば処方されていた薬を飲み、静かに過ごすのがベストであっただろう。ただ、その考えに当時はいたらず、少しで早く仕事に復帰するということを考えていたような気がする。とはいえ、そわそわする症状などが出ているのに復職などできるはずもなく、とにかく一通りの症状がなくなるまで休職を余儀なくされることとなった、
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