第2の恋 青い春
中学2年生の夏、私は部活の先輩に恋をした。
私は部活のマネージャーで先輩はキャプテンだった。いつも笑顔で楽しそうに部活に打ち込む姿はとてもキラキラしていた。気がついたら私は先輩を目で追いかけるようになっていた。
移動教室の時。教室から見える体育の時。私はその姿を見てるだけで満足していた。でもやっぱり先輩と付き合いたくて。もしかしたら叶わないかもしれない。そう思うと怖いけど……私は先輩に【部活前にお話があります。屋上で待っています】とメールして私は息を吐いた。
放課後、私は一足早く屋上へと向かった。
ガチャリ。重たい扉を開ければそこにはもう先輩が立っていた。私は目を見開き先輩に駆け寄った。
「せ……先輩早かったですね……」
「あぁ。お前から話があるって珍しいからな。楽しみで早く来すぎた」
「そ……そうだったんですね……」
「それで話って?」その言葉に私の心臓はドクンと脈打った。鼓動が早くなり顔に熱が集まるのがわかる。でもこの気持ちは伝えたいから。
「先輩……いきなりでごめんなさい…好きです……付き合ってください!」
「……え?」
「気づいたらずっと先輩の姿を目で追いかけてて……初めてなんです恋をしたのも……この気持ちを伝えたいって思ったのも……」
「ちょっ……ちょっと待て。もしかして……お前も?」
「へ……?私もって……?」
「こういうのは男の俺から言いたかったんだけど……好きだ。俺と付き合ってくれないか?」
私は先輩の言葉に目を見開いた。同じ気持ちだった事に初めて気づいた。それがとても嬉しかった。もちろん私の答えは決まっている。私は笑顔で「よろしくお願いします先輩……!」と答えた。
中学2年生の夏。私たちは恋人同士になった。夏の空はそれを祝福しているかのようにとても青かった。
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