ぽーちどえっぐ!つくりなおし
ノア
第1話 モノクロの世界
_____2022年�月�日。
もう日付も分からないほどに真っ白な世界。
「……そっか、オイラ……あの時、死んだんだった。」
色が残っている、金髪の少年フェリは、モノクロの世界を見渡しながら物思いにふける。
「オイラ……お兄ちゃんを助けたかったんだっけ。」
「それが……こんなことに……。」
フェリはモノクロの世界で涙を流す。
それもそうだ、彼は死んだ兄の蘇生を目論みアスタローシェに入ったが、最終的には理性を壊し、自害してしまったからだ。
「……サニー、シャルフ、眠璃……。」
かつての仲間の名前をボソッ、と呟く。
その時。
「呼びましたか?」
モノクロの世界にもうひとり、色のある少年が姿を表す。
嘗て青かった空のように青い、綺麗な髪を持った少年だ。
「あ……サニーもここに来たって……事は……。」
「はい、僕も一度死にました。全ては僕の過ちでした。」
「僕は世界の創造を目論んだけど、それは間違いでした。」
_____
「……ねぇ、そこにはいないの?お兄さん。」
もうひとり、モノクロの世界に色のある少女。
名をセンヘル。
彼女は、かつて自分の運命に抗い、壊れ、そして自ら命を絶った。
「いる訳……無いよね。」
「あはは……あたしが死んだ意味って、何だったんだろ。」
モノクロの世界にいる三人は、それぞれ途方に暮れていた。
そんな中、小さくなったあの英雄のようなひねくれ者は颯爽と歩く。
「ねぇ�����、この世界に再度色を付ければ復活するわけ?この世界。」
『そうね、でも1人でできるの?』
「アホこの、これから仲間を探すわけ。」
そう、ラムネラジオだ。
彼女は創世軍団のカシラを潰した代償に、自身も命を落とし、モノクロの世界ではまるで人形のように小さくなっていた。
_____
『うーん……ドッペルラジオがいないけど……』
『まぁ、ラムネラジオが仲間探す、って言うなら』
『託しても、いいかな。』
_____
「ここは……」
「あの、八切組の本拠地だった場所か。」
ラムネラジオは、世界を歩きながらぶつぶつと独り言ちる。
その時、元八切組メンバーのセンヘルがラムネラジオの気配に気がつく。
「あ、あんたは……」
「うわぁ!?あの時殺してしまった子なわけ!」
「別にいいよ、寧ろ感謝してる位だから。」
「……」
「あんたも、この世界に彩りを戻したいの?」
ラムネラジオは、なぜ分かった?という顔を隠しきれなかった。
それもそうだ、ラムネラジオがこの世界に落ちてきた理由は
もみじ谷の復興を任されたから
だからだ。
「まぁ……そんな感じなわけ。」
「分かった、あたしも手伝う。」
「兄さんと、妹にももう一度会いたいし。」
「話が早くて助かるわけ。ありがとう。」
こうして、ラムネラジオとセンヘルは無事再会を果たした。
_____それにしても小さくなったねぇ、ラムネラジオさん?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます