Life and Soul

春秋 頼

第1話 Life and Soul 序盤の紹介

私は今日から始まる新しいゲームをする為、急いで家に帰った。


どういう意味かは分からないが、懸賞金付きMMORPGらしい。


MMORPGは多くの作品が出ているし、どれも似たり寄ったりで


サクサク進むけど、結局は課金した人が強い。


まあそれは仕方ないと思う。運営するには稼がないと運営出来なく


なるから……でも、この新作ゲームはちょっと興味深い。


優斗はまずはDLを済ませてログインした。



❛神は10大陸に存在した。いずれの大陸でも神は人間が火を持った時代から

崇拝され、神を想像し、見事な石像を建てて神を祀った。長きにわたり、

人間は神の存在を忘れたかのように、崇拝しなくなった。我は絶対神として

兄弟たちに今一度問う、人間たちに神々の存在を示す時ではないのか❜


神々たちは同意し、己の力を使って人間たちに力を示した。


人間では到底敵わない大きな翼を持った竜や、西の海にはクラーケンを、

東の海にはリヴァイアサンを、中央大陸にはベヒモスをと、次々と

神の怒りを落としていった。


人間は神々の石像を再び建てて、王はその石像に頭を地面につけて赦しを乞い、

神々の存在は再び、中世の世界に広がった。物語はここから始まる……。


最初に黒背景に赤文字で無料Life3と出た。


学校の仲間内で何でも、本当にキャラクターが死ぬらしいから


今までのようにやっていたらマズいとは話していた。


ボタンを押すとキャラクター作成画面が出てきて、


よくあるパターンの国選びからだった。


力を以て世界を統べる獅子の紋章を掲げる・ドルエン王国。


聖なる心を持った邪に抗う蒼き聖女の紋章・アーバリアン神聖国。


魔界を統べて地を制圧する為に来た魔王軍・悪魔神王サタン軍


優斗はどれにしようか迷っていたら、右下に点滅するアイコンを見つけた。


何かと思ってタップしたら、国だけでなく、そこに書かれていたのは、


自由の民、さすらいの旅人、剣士、魔法使い等、最初は国に属さない色々な職が


あった。3国に属せば、指令を達成していけば身分が上がっていき、配下も持つ事が


出来て、難題を幾つも達成すれば一軍の将軍にもなる事も出来るようだった。


失敗すれば信頼度が落ちるシステムでステータスでわかりやすく色々書かれていた。


国に属さなくても、剣士にも武士道を掲げる連合があったり、自由の民はそのままで


本当に何をすればいいのか分からないくらい自由の民だった。


魔法使いにも組織的なものはあったが、善意と悪意があり、


特に魔法使いは、このパラメーターが動きやすく、NPCを騙してお金を盗んだり、


色々な魔法で悪意ある行動をすれば、魔女狩りに発展するので、


地下に秘密基地があった。それは魔法使いにしか見えない扉で、命を落とさず


捕まれば、その扉に案内するか、死ぬかの選択肢が出るようだった。


優斗は思っていたよりもやり込み要素が多いので、暫く悩んでいたら、


電話が鳴った。友人からの電話だった。友達もかなり悩んでいて


どうせなら一緒の所属でしようと話して、候補は3つまで選んで、明日


学校で決めることにした。


優斗的には3つの国のどこかにしたほうが安全だと思った。


確かに自由度は高くなって魅力的ではあるが、本当にキャラクターの命があるのなら


と考えていた。まだキャラクター作成画面にもホームから帰る場合は安全な所で


休ませましょう。と書いてあった。つまりはログアウトしてもキャラクターはいる事を意味していた。


そしてPC等によって調べた情報は無効となります。とも書かれており、貴重な情報であれば情報屋に売る事も出来るシステムだった。


プレイヤーはゲーム内の情報屋から欲しい情報を買ってから初めてクエストが発生する仕組みで、クエストは何度も受けられないシステムであるため、


強いボス等、他のゲームでは出来るお手伝いも出来ない仕組みになっていた。


何より情報が売れるのは嬉しいことでもあった。貴重な情報なら高値で買い取ってもらえて、情報は全てアイテム化されるため、自分一人しか知らないクエストをクリアしてから売ると高値がついた。


しかし、アイテム化されるため、高額ではあるが一度しか売り上げは入って来ない

仕組みだった。


このシステムにより、PC等の現実世界では教えることは出来ても、クエストを発生させる事は出来ず、簡単なクエストなら不特定多数からクエストを受けることは出来たが、自由の民以外は、いずれかに殆どの人が属している為、信頼度や身分も関係しており、難易度の高いクエストを受けるには、必ず情報屋を通す必要があった。


そして売上の1割は手数料として差し引かれた。


リアルマネーが掛かっているのは10の大陸に存在する神的存在だけでは無く、


大ボスなども対象になっていたが、大ボス以上にはそれぞれ支配領域が設けられ、


むやみに手を出すと、怒りのパラメーターが一定以上、上がると、支配領域にある村や城など目に映るもの全てを破壊し尽くす為、仮に生き残ったとしても、高額指名手配の対象となる。しかし忍者のように一瞬ではあるが、人の目に触れない技を連続することで、見つからない場合もある。


色々な意味で特殊なのが悪魔の軍である。悪魔のパラメーターは特殊で間違いで善意を一度でもすれば善意Maxになり、味方からも倒される存在になる。


その為、細心の注意を払う必要がある。悪魔軍に所属すれば最初は弱いが、人間の肉を食らう事で強さが増す。一定以上まで強さが上がると容姿も変わる。


基本的にクエストは無いが、悪魔の場合、村や関所、小城等に攻めるイベントが発生する。最初は攻める対象によって、NPCの指揮官や仲間と一緒に襲うが、

自らも身分を上げれば、襲撃イベントを発生させることもできる。


壊滅させれば、指揮官より装備か悪意の選択を指定できるが、10秒のカウントダウンが始まり、0になる前に指定しないと殺される。


このゲームは非常に面白く作っている為、課金する人も多いが、大ボス以上を倒したらキャッシュバックがあるのも特徴のひとつだ。


それだけの難しさを秘めている。ゲームとして楽しむだけでも非常に面白く、

家を購入したり、オンラインゲームの基本とも言える要素が組み込まれている。








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