肉への祈り

@kaka04

第1話

肉 それは神秘的なもの。


普段何気なく食べている肉は

動物の死体。


それはつまり 動物の命を身体に取り入れていると言うこと。


肉は崇められる存在。

神となる対象物。


私はそんな肉達に祈りを捧げることにした。


スーパーから買ってきた鶏肉を神棚に置く。


頭を下げて 身体を左右に揺らす。

グニャグニャと。

一心不乱に身体を揺らす。

その時間 約1時間。


肉への感謝。


その思いはやがて形になって現れる。


肉が赤黒く光だしたのだ。


神々しいまでの光。

私は思わず息を呑んだ。


手を合わせ祈る。


肉がぶるぶると震えだす。


あと一歩。


私は自分の手首を切り、血を肉に捧げる。


やがて肉は膨らみだす。

まるで膨らんだ風船のようだ。


肉は膨らむことを止めることなく、部屋を埋め尽くすまでの大きさになる。


バン!!

肉が弾けた。

当たり一面に肉片が飛ぶ。


祈りは届いた。



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