私事

ンヲン・ルー

私の望み

私の望みは結局なんだったんだろうな。

今となってはよく分からない。


いわゆる人並みの幸せがほしいと思ったこともあった。


結婚して、子宝を授かって、

会社ではそれなりの立場を得て…


しかし、それを手に入れるためには、茶番に付き合わなければならないと知った。

屈辱に耐えなければならないと知った。


私にはそれができなかった。


愛する人がいれば考えも変わっただろうか?

それも今となっては分からない。


要するに私の望みは、

茶番に付き合うことなく、

屈辱に耐えることなく、

愛する人を手に入れて、

社会での立場も手に入れる…

ということか。


馬鹿げてる。

そんな我儘が通じるはずないのに、奇跡が起きるとでも思ってたのか。


だが、それはもう過去の話。

今の私の望みは…


スナイパーライフルで頭をぶち抜かれることだ。

50口径のタングステン弾とかでもいいよ。



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