第23話:交差する二ッチ 明と正洋2

通う学校としての優紀院高校、そのお昼休みは正午を過ぎて45分間であり、時間と共にそれぞれの生徒が昼食と共に思い思いの時間をすごす。その日として、明と律子、正洋と咲子は共にの時間の提案を告げている。双方としての女生徒は一緒としての時間を過ごすことが多くその関係上からか本日は律子が咲子の教室をおとずれ合流した。傍らにはアメリカ人ハーフであるファイールズ・明がいる。


律子「咲子、今日一緒にお昼たべようって。ファイールズ君も」


咲子「そうなの?私も石坂君に一緒のお昼さそわれちゃった」


明と正洋の目線が交差する。明はやや弛緩して、正洋は丁重なものであった。


正洋「どうも・・・」


明「ああ、うんこんにちはファイールズです」


正洋「姿はなんどか見てますよ」


明「ええと、僕の方ははじめましてかなぁ」


律子「じゃあ座ろっか」


咲子「今日はどうしようか。お昼」


律子「パン、買ってくるね、あとでお金ちょうだいね」


そう発言して律子が軽く手を振り教室を出ていく。すこし沈黙したあと明がすでに机をつなげて置いている咲子と正洋の前の席の空いている椅子を引き寄せ座る。三人として対角線に目線が合う。


咲子「お互いはじめてかぁ。へへ。変な組あわせ」


明「最近、よく話すからね。今日は混じってお昼たべようかとおもったけど。僕も弁当だよ」


正洋「僕もです。宇田川さんとは席も近いからかよく話しますよ」


明「仲良いの」


正洋「ん?いやどうだろう。色々読んでもらってるけど。」


明「読む?お手紙?」


正洋「いえ、書いた論文です」


咲子「そう!正洋君、論文かいてるもんね。読んだ読んだよ」


正洋「感想は聞かせてもらえれば、この間武蔵小杉で会った時の奴もかいたよ。添付するから読んでくれる?」


咲子「ああうん、武蔵小杉かぁ。いいけど。QRコード読み込めばいいんだよね」


正洋「うん、そう。」


明「ろ・・ん・・ぶ・・ん?ん?」


咲子「なんか変だよね。論文ってもっと軽いものでいいよぉ」


明「どんなの?」


明がその気質から遠慮なしに感じさせる聞き方をする。正洋として初対面でありまだ距離感を感じていたが。臆せず答える。


正洋「自分でテーマを見つけて構成の則って筆記したものです。小説とは違うかな」


明「へぇーそれを読んでもらってると」


正洋「そう、感想とか聞いてる。」


咲子「いいよぉ、感想。甘め?厳しめ?」


正洋「・・・・甘めでよろしく」


咲子「うん、ぼちぼちね」


明「へぇ。どんなの?」


正洋「ああ、QRコードあるからどうぞ」


そういって筆記用具入れからカードを取り出し、明に手わたす。


明「ふーん。スマホで読み取るのね」


咲子「明君も変わったこと得意なんだよ」


正洋「ん?」


咲子「発破だよ。発破爆破」


明「そう。うんできるよ」


正洋の思考が一瞬停止したかのような間が起きる。


正洋「はっ・・・ぱ?え?」


咲子「そう、どかーんてやつ」


正洋「ええ、うん。知っている。あの発破?」


明「そう、あの、ね。ま、これは後ほど見るかな、時間あったらね」


正洋「難しいですか?」


明「構造物の力関係の知識と計算とか必要かな。素人には無理」


正洋「へぇ」


明「そう、それで律っちゃんに物理の出来具合とか来ているけど咲ちゃんもどうなの?物理?」


咲子「へへへ数学も苦戦してます」


正洋「ああ、得意なんですね」


明「そう。結構できるよこの程度の物理なら。」


正洋「僕も、理解と実際の出来の差に苦戦中かな」


明「ふーん。まあ教えられることなら教えるけどね。」


咲子「うん。どうしよっかなあ」


会話の途中として購買部に買い物にいっていた立花律子が戻ってきた。


律子「咲子、パンかってきたよ」


咲子「ああ律子ありがと。たべよたべよ」


明「律っちゃん論文だって論文」


律子「知ってるよ。QRコードもってるし」


明「あ。そうなのね」


正洋「時間あるときでいいのでよろしく。立花さん新しいの添付したから読んでくれると嬉しい」


その日としてのお昼の時間が進む。途中からの律子の目には見定めるような視線の明と丁重に慎重に会話を進める正洋の姿が印象に残った。


律子「うーん。うん?どちらも咲子が気になるのかなぁ、私は?関係ないよね。ふむふむ」


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