平和な異世界へ転移!
はるか
序章
「はぁ〜〜〜、わかったって言ってんじゃん。しつこい男は嫌われるよ?サナトス。」
パールホワイトの髪に瞳はヒヤシンス色。中世的な顔立ちの男は違う世界の創造神にそう告げる。
「うるさい、そもそもお前が貸しをいつまでも返さないからだ。こちらの世界は消滅寸前だというのに。」
こちらは黒髪に赤眼というなんとまあ不吉な見た目をしている男はそう吐き捨てた。
「そもそも俺はサナトスという名前ではない。創造神に名前がないのはお前が1番わかっているだろう。なあ、地球の創造神。」
そう呼ばれた中世的な男は顔を歪める。その呼び名がよほど嫌なのだろう。
しかしすぐに笑顔になった。
「だって見た目も性格も死の神っぽいじゃんっ。でもタナトスよりサナトスって感じ。ね、サナトスっ!」
「それはお前の世界の話だろう。いいから早く人間をよこせ。今話している間にこっちの世界は消滅に向かっている。」
「わかってるって。条件は?」
先程までへらへらと笑っていた男が真面目な顔をしてそう問う。
「今までの常識にとらわれずこちらの常識に順応できる、こちらの知識がある程度ある。後はそうだな、そっちで不幸になってるやつをくれ。ある程度絶望を体験しているやつがいい。こっちで幸せにしてやる。」
「サナトスったら男前っ!明日までに見つけてそっちに魂送るからよろしくね。」
「わかった。」
2人の男の話はそこで終結した。
ちなみに神に性別はない。ただ人間が彼らの姿を見ればほとんど全ての人間は彼らを男と呼ぶだろう。
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