男子高校生

柊三冬

第1話

「いじめについて考えましょう」


プール終わりの4限目の道徳。

開いた窓からそよ風が遊びに来る。揺蕩う教

科書と人の髪。香る僅かな塩素の匂い。

得意げに話す教師に熟睡する生徒達。

話を聞く気など毛頭もなく、頬杖をついて視線を下げる。配布された紙には空欄が少し。「こんなもので」という気持ちを奥に、痣の見える手で破られたページを開いた。


あと何日の命だろう。

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男子高校生 柊三冬 @3huyu

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