第38話


ハッ!


なんで大野のことなんか考えなければいけないの!


気がつくと日は沈み、辺りは薄暗くなっていた。


もうこんな時間…今日は門限迄に何があっても帰らないと…


少し歩いて、あの場所の前で立ち止まる。


大野にファーストキスを奪われた場所だ。


ここで…


路地裏をみながら人差し指を唇に当てた…


すると、いきなり肩をトンと叩かれた。


「 今日は一人みたいだね 」


「 え? 」


「 やっぱり…思っていた通り… 」


?…


「 ちょっとつきあってよ… 」


突然、止まっていた黒い車の中から二人の男性が現れた…


……!?…何?…


2人の男性が私の両腕を抑えつけた…


私をそのまま車の中へ連れて行こうとしている。


!?……


「 おとなしくしていれば痛くしないから、ちょっとだけ撮らせてもらうね 」


え!?…とる?…何を……


「 すぐ終わるからさ… 」


ひとりの男が私のリュックを取り上げると、地面に放り投げた。


「 ちょっとやめてください 」


「 おい!おさえろ! 」


『 バンッ! 』


車のドアが閉めら、私はシートに仰向けに倒された状態で、胸に男性の手が近づいてきた。


「 嫌…やめて… 」


怖い…あの時と一緒…けど…何かが違う…


目…優しさ…!?…


制服が脱がされ、シャツのボタンが外されていく…


ボタンすべてが外されてしまった。


「 …いッ……嫌ーッ! やめて!… 」


『 バシッ!… 』


「 … おとなしくしろ!! って、言ったよね… 」


頰を叩かれて…痛い…怖い…誰か…


誰か助けて!……怖い……


ブラジャーが露わになってしまった……


嫌……


「 おい!早くカメラを! 」


写真!?…やめて!…


ブラジャーのホックに男性の指が伸びてきた。


…嫌…誰か!…助けて!…


誰か!…


お…おおの…


「 大野!…助けて… 」


お願い!…


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