第20話
門限の撤回?…
私をからかって面白がっているだけ
そう思っていたのに…
私の為にそのことを言いに来てくれたというの?
屋上で言った『 君から奪ったもの、すべて返すから… 』
あれは…
冗談じゃなかったの?
大野涼太…
あなたはいったい何を考えているの?
ふざけていると思えば今みたいに真面目な話もしたり
「 全て僕が悪いんです 」
「 貴方のお気持ちは十分わかりましたから、あの、頭を上げて下さい… 」
「 あ…はい…それじゃあゆずきちゃんの門限の… 」
「 うふふ、パパが帰ってきたらわたしから頼んでみるわ… 」
「 はい!ありがとうございます! それじゃあ僕はこれで! 」
大野!…
私は無意識のうちに彼を追いかけていた。
「 あの…待ってよ… 」
私の呼びかけに気づいた彼はすぐに足を止めた。
そしてひとこと微かな囁きを私に投げかけると…
キラキラした瞳を乗せた少年のような笑顔を残して行ってしまった。
ゆずきちゃん…
また明日…
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