第17話

悔しい〜!


こんなパンダ状態では直ぐには教室へ戻れない、トイレの中でしばらく泣いていた。

キスを返すなんて、絶対にありえないんだから…こんな風に嘘ばかりついてたくさんの女の子を泣かしてるんだ、きっと…


教室へ戻っても、女子達から囲まれて質問責めにあう始末。


「 たいしたことではないから…それに…

私、彼のことなんて知らないし、もういいでしょう? 」 


『『付き合ってるの〜!? 』』

『『 手を繋いでた〜!!』』

『『 何処で何をしてたの!?』』


奪ったファーストキスを返したい…なんて


そんなこと…


口が裂けても言えない


本当の事なんて話せない



「 帰宅途中に、大野くんて知らなかったけど、彼に急に貸してって言われたから貸したの

返さなくていいって言ったのに、どうしても返したいからって、その御礼を言いにきただけ… 」


く、苦しい言い逃れ…突破できる?


『『 ふ~ん…それだけ?』』


「 そう 」


ホッ…


『 『…で?何を大野くんに貸したの? 』』


な、何を?…


なに?


何をって言われても…形とかないし…


どうしよう…


☆☆☆ 昨日の夜 ☆☆☆



日課にしているダイアリーを開いていた。


1日だって空けたことがない日記帳


でも…


悔しくて、悲しくて、涙が止まらなくて


その日のページだけ水色に染まってしまった


何も書けなくなってしまったんだ。



☆☆☆☆



「 ノートの1ページを、まだ何も書いていない、真っ白なページを彼に貸してあげたの 」


『 『 なんだそれだけ? メモるモノが必要だったってこと?…そっか、でも 彼 すごく真面目な人らしいから、必ず返してくれると思うよ、また会えるってことだよ!柚子木さんいいなあ羨ましい!』』


全然会いたいと思わないんですけど


真面目!?


あのセクハラで大嘘つきが?

  

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