文房具コーナーから始まる文通
雨虹みかん
第1話
「いつの日からか、好きという気持ちを忘れてしまった」
ある日、学校帰りに寄った、中学校の近くにある本屋の文房具コーナーでこんなメモを見つけた。
文房具コーナーに置かれている試し書き用の用紙に数々の殴り書きがされている中にある、今にも宙に文字が浮いて消えてしまうのではないかと思えるほど儚いその綺麗な文字に私は目を離せなくなってしまった。
私は気が付けば、TESTERというラベルが貼られた黒のボールペンで、そのメモの下に文字を書いていた。
「明日も生きようって思わせてくれるもの、だと思います」
このやり取りが私の人生を動かすとは、この時はまだ知らなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます