それは、氷である。

@mohoumono

第1話 アイスピックを持ちて


それは氷である。

私たちは、それを道を塞ぐものだと言い

アイスピックを持ちて

一心不乱に削り続ける。

ガリガリガリと

蝋燭がいる時も要らぬ時も

トタンが音を鳴らす時も

トタンが悲鳴をあげる時も

その氷が助けになる時も

その氷が隔たりになる時も

どちらでもあらぬ時も

私たちは、それを削り続ける。

そして、汽笛が鳴り気づいたのだ。

それは、心だったのだと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

それは、氷である。 @mohoumono

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ