星とともに走る



ゆらゆら、電車が動く。



電車の中から見える外には、暗くなった空に白い星が置かれていた。





いつもどおりの、満員電車。


疲れ果てた顔をする会社員、学生。



でも何故か自分だけは、清々しい気持ちになっていた。




憂鬱を乗せて走る電車に、たった一人。




先程の少年は、止まった駅で先に降りていった。




少し話しただけなのに、自分の気持ちがわかったことで、少年にとても感謝していた。



彼にはもうぶつかりたくないが

また、会えるといい。そんなことも願った。







少し、今まで積み上げてきたの重荷が、なくなった気がした。



たった一日で。

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