第24話
白い泡のようなものを手につけたアリスは、俺の身体中を静かに擦っていった。
肩から背中にかけて洗っている最中、アリスの柔らかな胸の感触が背中に伝わると、耳の中に温かいものがまとわりつく。
「 な、何をしている、く、くすぐったい 」
「 申し訳ございません、つい、石鹸のアワで滑ってしまいましたわ 」
「 … 」
「 見違えるほど綺麗になられました、これなら王様にも、きっと受け入れてもらえるでしょう・・」
髪から背中にかけ、柔らかな布に優しく撫ぜられる。
腰のあたりを拭いている途中で、アリスは一旦手を休めた。
「 あの・・ケント様? 」
「 なんだ・ 」
「 ひとつ・・お聞きしてもよろしいかしら?」
「 良いが 」
「 お見受けしたところ、まだお若くしていらっしゃいますが、お年は? 」
「 15だ 」
「 まぁ!意外ですわ、わたくしと同じでございます 」
当然だろう、ルイも同じ歳、双子だから当たり前だ、しかし、異国の人は皆年齢よりも大人に見える。
完全なる大人の女性の身体…
アリスは目の前に移動して、俺の胸を拭きはじめた。
「 心に決めた方は、おられるの? 」
「 いや、いないが 」
「 フフフ・・・そう・・」
柔らかな布で一瞬視界が遮られると、身体が締めつけられた感じになり、その後、目の前にアリスの閉じたまぶたが見え、息ができなくなっていた。
・んッ!・・
まったく身体が動かず、なすがままにされてしまった。
ゆっくりとアリスのまぶたが開き、青い瞳が輝いた時、アリスの唇が悩ましく開く。
「 ケント様の身体は 硬くて、とてもたくましいですわ、けれど・・その唇は・・とても柔らかくて
・・・・
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