純情中学編
第1話 出会い
彼があの人に初めて出会ったのは、中学1年生の4月のことであった。
彼は野球を諦めて、部活動に放送同好会と地理部を選んだ。
もともと機械と地図が好きだったので2つの部活動を掛け持ちで選んだのだった。
放送同好会の最初の会合の自己紹介で、彼は一人の少女に目が止まった。
それが「あの人」であった。
明るい笑顔で自己紹介をしていたあの人は、ショートカットの髪型で目の大きな美少女であった。
少し小柄な体格と髪型のせいなのか、女子の制服を着ていたが一見少年の様に見える感じもしていた。
その容姿が彼の気を引いていたのだ。
「明るくて、活発そうな子だな」
と彼はそう思っていた。
それが恋の始まりであった。
そして、彼のこころの崩壊の予兆でもあった・・・
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