ラーメン大好きゴードラちゃん

第10話 リサイクル店店員の憂鬱その2

私の名前はひいらぎ。ちょっと霊が見える、普通のリサイクル店店員である。

勤務中、噂の首なしトラック運転手「ゴーストドライバーちゃん」と遭遇。

いろいろあって、ヤツと手を組む事になった。

ヤツの仲間になってわかった事がある。ヤツはガチでヤバい。


ヤバいポイントその①…卓越した霊力。

悪霊なのに神格レベルの膨大な霊力を保持している。

スマホ霊のギーグルちゃんに残された移動履歴を確認したところ、

東日本を中心に凄まじい速度で各地を「ドライブ」しており、行く先々で大量の浮遊霊を吸収してきた形跡がある。

家畜霊との親和性が異常に高く、関東近辺の家畜系浮遊霊はほぼ全吸収したと思われる。


ヤバいポイントその②…神格レベルの強力霊なのにアホ。

そう、アホなのだ。

彼女が東日本各地をドライブして回ったのも「峠の走り屋たちとバトルするため」。

しかも「悪霊として」出没したのではなく、「謎の女性トラックドライバー」としてバトルに参加しているのだ。わざわざ「普通のトラック」に偽装して!

ちょっと何やってるのかわからない。


ヤバいポイントその③…とにかく、ものすごくアホ。

そう、ものすごくアホなのだ。

突然「ラーメン食べたい~!」と叫び出し、「いま気づいたけど、私死んでから一度もラーメン食べてない…」などと、度し難い事を抜かし始め、「ちょっと喜多方に行ってくる」とかホザいてトラックを爆走させ、しばらくして戻ってきてションボリしながら「私、胃が無かったよ…」とかのたまうのだから、もうどうしろと言うのか。


ヤバいポイントその④…極めつけにアホ。

突然「変身したらカッコイイと思わない?」とかホザいて変身の練習を始め、家畜霊たちと熱心に研究し、最終的には馬霊とフュージョンして「ゴースト馬子!」とか名乗って夜の街に走り去ったのでもう付き合いきれないので今日はもう帰りますお疲れっした!解散!


※トラックのトラッキーに自宅まで送ってもらいました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る