燕の試合前の緊張感や、終わった後の寂しさだったりが表されていて、爽やかな読後感でした。
最後のコンクリートに残った汗が蒸発していくのが、部活の終わりを暗示している素敵な表現でした。「もうすぐ夏が来る」の終わり方もいいですね。大会は終わっても、季節は、人生は進んでいく、そんなメッセージを感じました。

初めまして。陸上競技を描いた作品ということで飛んできました、元陸上部員の高３です。
大会の雰囲気を描き出すのがすごく上手いなと思いました。アナウンスの人の声とか、無理無理としか言えなくなってしまう現象とか、何よりも走りたくないという感情とか。そのくせ、いざ競技中になると何も考えられなくて、終わった後に寂しさを覚えてしまうんですよね。私が経験者だからというのもあると思いますが、とても共感できました。
燕が最後、自分の競技人生に納得できてよかったです。素敵な小説をありがとうございました。