悪徳聖女をしています! ~愛する人や自分の命幾らで買いますか?何処まで犠牲が払えますか?~
石のやっさん
第1話 愛しているなら差し出せる筈ですわ
私の名前はロザリア、聖女をしているわ。
昔は「慈愛の聖女」なんて呼ばれていたが、今は違うわ。
「強欲のロザリア」なんて呼ばれているわね...もっと酷いのになると「悪徳聖女」そう呼ぶ人もいますね。
今日も私の治療院には、患者がきています。
ただ、看てあげるかどうかは解らない。
私は患者を選ぶのよ!
王族だろうが、スラムの人間だろうが差別は無いわ...私が治療をする条件は、私のいう事を聞くかどうか?それだけよ!
そうそれだけ...
見た瞬間から解る、凄く貧乏な女ね。
だけど、私の言う事を聞くなら貧乏人でも治療をしてあげるわ。
「お願いです、聖女様、お願いですから!夫を夫を助けて下さい」
「代金はあるのかしら?」
「ありません...ですが必ず払います」
「お金が無くても良いわ! そうね、貴方、性奴隷ととして自分を売りなさい!そうね、期限付きで良いわ!10年よ!10年性奴隷として自分を売り飛ばしてそのお金をくれるなら治療するわ!回復の保証もつけるわよ? どう!」
「そんな、あんまりです...そんな私出来ません..」
そう!大切な夫じゃないの?
夫の為に自分を犠牲にする事すら出来ないんだ...
もう少しだけチャンスをあげようか?
「出来ない? あーそうですか? ならそうね!貴方の目凄く綺麗ね。それなら、片目と腎臓1つ、それで手を打ってあげるわ」
「そんな...体を傷つけるなんて嫌です...」
夫の為に貞操だけは、そう思っているなら可哀そう、そう思ってチャンスをあげたのに...
この女、本当に夫を愛していないのね...
悲劇のヒロインぶっている、只の馬鹿な女。
こんな女を妻にもって患者も可哀そうだわ。
でも駄目、もう治療しないわ。
「そう?なら、貴方の夫は助けないわ!そのまま夫が死ぬのを黙って見ているのね!はいさようなら!」
「そんな、そんな、酷い...酷いです」
泣いているけど知らないわ。
2回もチャンスを捨てる馬鹿だもん。
「この女、摘まみだして」
「聖女の癖に何で助けてくれないの?可笑しいわ!可笑しいわよ!代償をとる聖女何て!」
「教えてあげる! 貴方達が助けてくれなかったからよ!それに貴方は夫を愛していない!さっき言った代償、私なら直ぐに支払った!それで愛するあの人が助かるなら、安い物だからね!その対価で好きな人が助かるなら私は喜んで差し出すわ!チャンスは上げた!だが断った2回も!あんたは夫を愛していなかった、それだけよ」
「詭弁です」
「詭弁じゃないわ!大好きな人の命がたかが、性奴隷、臓器、それで買えるのよ? エリクラ―って薬は城より高いわ!それと同等品の私の力が、そんな対価で使ってあげるのよ?大バーゲンセールだわ!それすら買わないなら、愛なんてない、とっとと帰りなさい!」
「鬼、呪ってやるわ」
「鬼?私、聖女ですから!はい、さようなら」
犠牲を払えない愛など価値は無いし偽物よ!彼女もあいつ等と同じ只のゴミ!死体の横で泣き喚いていれば良いわ。
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