第31話 悪魔の騎士とゆうしゃのよろい
森の探索..階級は問わず、その情報により報酬は変わります。
そんな依頼が貼りだされた。
だから、この依頼についてソフィさんに聞いてみた。
「その依頼ですか? その依頼は隣町のギルドの物ですね...聖騎士トシ様の腕を切り落とした、鎧騎士に似たモンスターの討伐依頼を出したけど、申し込みが無くて..調査依頼にしたのに銀級が帰って来なかったから、その後引き受けてが無く塩漬けになっていた物です」
「そうですか」
《トシ..片腕を無くしたのか...余り交友はないけど..》
「だったら、これ僕が受けます」
「セレスさん、また悪い癖が出ていますよ...聞きましたか? 銀級冒険者ですら失敗した依頼ですよ?」
「解っています、ですが聖騎士のトシとはちょっとした縁があります、ですのでこれを受けさせて下さい」
「頑固なのは解ってます...但し危ないと思ったら逃げて下さいね」
「解りました」
《これは僕に向いた、いや僕の為の依頼だ、聖騎士が倒される様な相手じゃ普通の人間には無理だ、これが討伐なら受けれない...だが調査なら万が一があっても死なない僕なら何とかなる》
こうして僕はこの依頼を受けた。
歩いて隣町に向かう。
隣町に着いたら教会に行くのを忘れない。
そうしないとまた元の街からスタートしなければならないから。
街につき教会にお祈りをした。
その足でこの街の冒険者ギルドに顔を出した。
「おい、本当にこの依頼を受けるのかい?」
「そのつもりですが? 制限は無い筈ですよね?」
「確かに無いが銀級ですら失敗した依頼なんだが大丈夫かい?」
「僕にはちょっとした特殊能力がありまして逃げ出す事には自信があります」
「そうか? だったら森の奥に入った証拠にジギ草を一株持ってきてくれ、それさえ持ってくれば森に入ったという事で最低限の銀貨1枚を渡そう...後は内容次第でプラスする..良いかな?」
「解りました」
そして僕は森に向った。
まずは、奥に行きジギ草をとった。
そのまま、適当に森を歩いた。
問題の魔物は見つからない。
だが、もっとおかしい事が解る。
ここまで、他の魔物に会って居ない事だ。
普通に考えてこれだけの森だ、これだけ歩けば戦わないまでも魔物の影位みる筈だ、だが見かけない。
ふいに後ろから強烈な殺気を覚えた気がする。
直ぐに僕はしゃがみこんだ..僕の首の所を銀色の光が通り過ぎた。
そのまま走って距離を取った。
見た瞬間にまがまがしさを感じた。
確かに見た目は鎧騎士にしか見えない。
だがまず色が違う、聞いていた色はやや黒いと聞いて居たが違う..漆黒と言っていい程に真っ黒だ。
まるで悪魔だ。
「きさまはゆうしゃだな...このあくまのきしがあいてしよう..いきてかえれるとおもうな」
話とは違う...流暢に話すし知能も高そうだ。
確実に強敵だ..
「スリープ」
僕は呪文を唱えた..旨くいった..眠ったようだ。
これで、何回か無条件で攻撃が出来る。
「ファイヤーボール」
炎の弾が悪魔騎士に当たった..少しはダメージが通ったか..嘘だ、無傷に見える。
「ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール」
此処までしてようやく少し鎧が焦げた気がした。
「ゆうしゃ..」
「スリープ」
また眠ったようだ..
「ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール」
「きさま..ころす」
「スリープ」
うん、眠ったようだ..
「ファイヤーボール、ファイヤーボール。ファイヤーボール」
「ぎぎぎ」
「スリープ」
僕は気が付いた、スリープを掛けた後3回の攻撃まで此奴は起きて来ない。
「ファイヤーボール ファイヤーボール ファイヤーボール」
「スリープ」
同じ事を繰り返し、MPが底をつきかけた。
ヒーリング1回分を残した状態になった..僕は悪魔の騎士に斬りかかる。
「ゆううううううしゃーーーー」
断末魔の声と共に、悪魔の騎士はそのまま倒れた。
そして、その場所には黒い大きな魔石と宝箱が現れた。
魔石を拾い、宝箱を開けた..宝箱には汚い鎧が入っていた。
薄汚い鎧、だがこの鎧を手に取った時僕は何故だか涙が流れた。
まるで自分の体の一部を取り返したそんな気がしたんだ。
僕はこの鎧を装備した。
身に着けた途端に急激に強くなった気がした。
せれす
れべる 13
HP 128/158
MP 68/132
つよさ 136(112)
ぼうぎょ 9102(102)
けいけんち:1347
そうび :こうてつのないふ: せるすのよろい(ゆうしゃのよろい): かわのくつ
じょぶ:ゆうしゃ
すきる:ほんやく すてーたす
まほう: ヒーリング、ファイヤーボール スリープ ライト
なんなんだこの防御力はぼうぎょ9000、考えられない そしてせるすのよろい(ゆうしゃのよろい)は何なのだろうか..
これなら僕も魔王軍相手に戦えるかも知れない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます