第113話 「ルベンとシメオンの使命」

「ルベン兄さん!シメオン兄さん!

私は、あなたがたを恨んではおらず、全ては水に流している事を、受け止めて下さい!そして2度と弱者を陥れるような行為はしないように、良いですね!」


「はは!族長セツラ様!

私達は、あなた様のしもべです!どうか我らに進むべき道を示して下さい!」

ルベンとシメオンはうやうやしく、恐れをもって答えた


「兄さん達・・あまりかしこまらないでください・・私達は血をわけた兄弟なのですから・・しかしあなたがたの心に恐れが生じている事は、理解しているつもり!です。実際に私は、セツラ王国の皇帝という高位の権力が与えられている存在なのでだから・・・

 この立場は起源の主がお与えになりました!この権力を得たが故の責任を、私は果たさなければなりません!この未曾有の大飢饉に対して、力強い救済の手段を大胆に振るう事を求められているのですから!!!


この使命を行使する為に、どうか兄さん達の力を貸して下さい!

セツラ王国の大使として、各地をまわり、公平に食糧を分配するのです!時に争いが起こり、あなたがたを苦しめる事になりますが、どうか耐えて下さい!兄さん達なら必ず乗り越えられます!期待していますよ!」


「それが・・私達の犯した罪に対する、償いになるのですね・・」


「その通りです!任せましたよ!」


「全力で務めさせて頂きます!」

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