第57話 「リエラの重荷」
「セツラ神官長様!
リエラ商店が発足してから驚くべきスピードで成果があげられていますが、広告塔である私達は、セツラ神官様のご期待に添えているでしょうか?」
「勿論よ!リエラ!あなたがたは本当に良くやってくれています!感謝しているわ!
特にリエラは、私の姉役だけでなく、リエラ商会の代表として、表立った活躍を務めてくれているお陰で私が取り組みたかった、政策が全て順調に施行されている事に、私はとても満足しています!」
「セツラ神官長様!神官府の全面的なサポートがあってこその成功である!のは間違いなく、、もったいないお言葉です!
しかし・・私は、いつまでリエラ商会の代表の大役を担わなければならないのでしょうか?私にはあまりにも荷が重すぎます・・・それにリエラ商会の幹部たちは、皆セツラ神官長様と私が姉妹でない事は、知られていますし、もともと彼等は私に妹がいない事など周知の事実・・何故このような茶番を見せられているのか?と私に問い詰めてくるのです!」
「仲が良い証拠よ!リエラ商会には、フレンドリーな関係性が必要だし、私は、彼等の妹として、民衆の立場に近しい存在でありたい!と心から願っています!
もし彼等が、私が神官府の長である事を知られれば、今のように気楽に話しをしたり、神官府の活動を表立って動く事など出来ない事だから!とても助かっているのよ!」
「しかし・・私の叔父である右大臣ペルトリカや宦官長ラルク様からは、くれぐれもセツラ神官長様のお傍を離れず、お守りするように!言いづかっております。王都の兵士がは表立った護衛が出来ない為、近衛兵団が、常に一定の距離を置いて、リエラ商会本部を護衛している事は、ご存知の筈です!セツラ神官長様は、デルタ王国最高位の立場のお方!いつ呪術師サイカの一味が、命を狙って襲い掛かってくるか?危険は常にあるのですから・・くれぐれもお気をつけ下さいますよう!お願い致します!」
「分かっています!リエラ!
あなたは私の執事という立場でありながら、多くの重責を背負わせている事は、申し訳ないけれど、今が一番大事な時!これからアーサー国へ向かい、隣国との強固な同盟を結ぶ必要があるのだから!!どうか理解してね!」
「勿論です!全ては起源の主なる方の御心のままに!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。