第26話 【ボクノシマデアソボウ】
「ガチでねみぃ」
全く起きる
「ガチでねみぃって」
まだ
まさやんの作ったゲーム島は、島の真ん中にでっかい火山があるジャングルみたいな島で、まさやんがいうには、
「先住民のゾンビにやられないように進むんだ! それでね、ライフは一人5フラッグ! 」
「とにかく、できるだけいろんなところに行って、何かヒントがないか探さなきゃね!
ゲームスタートを知らせるカウントダウンの数字が画面に映し出される。それと共にカウントダウン音も流れ、僕の心は一気にゲームモードに切り替わった!
——
スタート地点は島のはじっこにある砂浜だ! 僕たちは砂に足を取られながらもジャングルの中に入っていく! 濃い緑の大きな葉っぱが
「お兄ちゃん! 遅いよ! はやくリーくん達についてって!」
「うっさいな! こういうのはスピードだけじゃないんだぜ!」
それにしても葉っぱが
僕は目の前に現れた大きな岩の
「う、うわぁ! なんだこれ!?」
「あ、ガッくん、それが先住民のゾンビだよ! 気をつけてね!」
「うそだろ、うそだろ、すんごい数でやってくるぞ! って、やめ、やめっ! あああ〜!」
先住民のゾンビに足をつかまれ
「ガチで?! まさやん、これガチでむずくね?」
「うん!」
「えへへ、だってみんなフラバト強いからさ。ゾンビの設定最強にしたんだよね」
「「「「バカなの?!」」」」
まさやんの作ったゲーム島【ボクノシマデアソボウ】の敵キャラ、先住民のゾンビは一度出たら消えることがないらしく、最初のスタートの時にはいなかったゾンビが白い砂浜にまでジャングルの中から
「これどうやってクリアするんだよー!」
「だって、こんなことになるなんて思ってなかったしっ! でも大丈夫! 誰か一人でも
大量の先住民のゾンビから逃げながらまさやんがそう説明すると、リーくんが
「こうちゃん今すぐプロコンだ!」
「「「それな!」」」
「リン! 二階の僕の部屋のこうちゃんのカバンの中からプロコンとヘッドフォン持ってきて! はやくっ!」
「ぷ、プロ、って?!」
「もういい! こうちゃんのカバンすぐに持ってきて! って、あああ、だめだ僕、もうライフ一個しかない!」
「俺っちも!」
「僕も! めっちゃ多いねゾンビ!」
「「お前が作ったんだっつーの!」」
「うん!」
「リン! 急げ!」ともう一度僕がリンに声をかけた時、僕たち四人はライフを全て失い、ゲームオーバーの文字が僕たちの画面にデカデカと現れた。
「ガチで、これは無理ゲーだ。まさやん、ゾンビ多すぎるって! 俺っち目がすっかり覚めちまったぜ!」
「だって、多い方が面白いかなって」
「「「ないわ〜」」」
とりあえず、
「ごめんね。へへへ。でも、誰か一人でも玉座にフラッグを立てればいいんだから大丈夫だよ!」
白い目でまさやんを見る僕たち三人。そこへリンがこうちゃんのカバンを持って戻ってきた。
カバンから、プロ
「こうちゃん、イケるよな?」
「ったりめぇだろ」
リーくんの問いかけに、こうちゃんがメガネを指で押し上げ、反応する。
——
「オラオラオラオラァ〜! かかってこいやぁ〜!」
ものすごいスピードでジャングルを走り抜けているこうちゃんのサムライ! そのテレビ画面をチラチラ見ながら僕も必死でジャングルを進む。
くそっ! なんでこんなに先住民のゾンビが
「ガチで多すぎだって! ガチで多すぎだって! ガチでガチでガチで! ああ、俺っちライフあと三つしかねぇや!」
「俺が玉座につけばいいだけだぜ! ほらほらほらほら! ゾンビなんて大したこたねぇなぁ!」
「「「「こうちゃんかっけー!」」」」
僕たちがそうこう言ってるうちにも、こうちゃんは「オラオラ」言いながら、どんどんどんどん玉座のある神殿に向かっているようだった。僕はゾンビにやられ、ライフがもうひとつしかない!
「大丈夫だよ! お兄ちゃん達! こうちゃんもう神殿の中に入ったよ!」
「「「ガチで!?」」」
「オラオラオラオラ〜! 見えるぜ見えるぜ玉座が見えるぜ!ひょー! ここを登ればもう玉座だゼェ!」
すげぇ、こうちゃん一個もライフが減らないでついに玉座に!?
「ゴーーール!」
「「「「おおおー!」」」」
さすが覚醒バージョンのこうちゃんだ!
僕たちが先住民のゾンビにてこずっている間に、一気に走り抜けて玉座にフラッグを立てた!
『
「で、どこにヒントがあったの?」
「「「「あ……」」」」
すっかりゲームに
「「「「「パスワード?!」」」」」
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