第14話 リンの悩み
全然起きないリーくんをなんとか
「ガチで眠いって。マジで
なんてぶつくさ言いながらもリーくんはスマホの地図アプリをさわって調べ、それをリンが
「まずは
リンが探偵手帳を見ながら僕たちに
「絶対に
リンの
「「「「「ガッチーズ!」」」」」
僕たちは朝ごはんを簡単に食べ、ママーズ達がにぎってくれたおにぎりと冷たい麦茶が入った水筒をそれぞれのカバンに
*
小柴山の
それにしても朝なのにセミの声もうるさいし、めっちゃ暑い!
「もう見えなくなったんじゃね?」
「うん」
「リン、そろそろ大丈夫かも?」
「だね、
僕の家から小柴山までは車で三十分以上はかかってしまった。バス停の横に建っている時計は朝の九時を指している。海原展望公園へバスで行くのは一度小山駅まで行って乗り換えをしなくてはいけないけど、バスの
「でもガチでリンリンはすごいよな。ママーズ達にちゃんとお
「へへへ。だって、何回もバスに乗るならお金がいるもんね!」
「僕、お母さんに二千円ももらっちゃった!」
「うん」
「リン、これ残ったらお母さんに返さなくっていい系だよな?」
「
小柴山に登るだけなら帰りのバス代と電車代があればいいところを、リンはお母さんたちにうまく話をつけてくれて、僕たちはそれぞれ二千円ずつお小遣いをもらっていた。なんでも、小柴山の下にある
全く、頭のキレる妹だ! さすが僕の妹!
「絶対お金
リーくんが嬉しそうにそう言った後ろで、小山駅行きのバスがバス
「ひょー、
「で、リン、まずは海原展望公園についてなにするんだ?」
「わかんないの……」
「は?」
「だから、それはまだわかんないんだってば!」
「「「「ガチで?」」」」
「もう、こうちゃんまでガチでとか言わないでよ! だって、朝みんなで話した時には行き先見つけるだけでタイムオーバーだったじゃん!」
「うん、そうだけど。て、え? じゃあ、海原展望公園に行ってなにするかがわかんないのに、行くわけ?!」
「そうだよ! だって地図に赤い印が付いてた場所なんだし……。そこしかヒントないじゃん…………」
そうだよな、しっかりしてるっていってもまだ小学二年生。なんでもかんでもリンにお
みんなにアイコンタクトで「僕に
「ほら、リン、箱からはがした紙だせよ。みんなで何かヒントがないか見ながら行こうぜ!」
「え? いいの?」
「もちろんだよ! リンちゃん!」
「うん!」
「そうだぜリンリン! 俺たちみんなでガッチーズなんだから!」
「なにを探せばいいのか、みんなで見つけようぜ! リン!」
「うん!」
リンが嬉しそうに返事をして、急いでリュックの中からクリアファイルに大事に
「地図の方と、QRコードになった方と、両方持ってきたの。あんなにやっと見つけたのが今日行く行き先だけだったから、どうしたらいいんだろうって、
リンひとりに
みんなで
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