なにもない町で思うこと
バブみ道日丿宮組
お題:ナウい町 制限時間:15分
『知らない町に行こう』
家に訪ねてきた彼女は突然そういった。
なにか理由があるのかと尋ねたら、特質性な町が見たいとのことだ。
つまりは怪しい町という。
正直言えば、行きたくない。
この町は普通だけど、普通だからのよさが凄くある。知らない場所だって、行ったことない場所だって存在する。
それじゃぁ駄目なのかと再度問う。
『そんなのただの散歩じゃない』
それはまぁそうなのだが、普通でいいじゃないか。デートに特殊性を求めないよ、僕は。ウィンドウショッピング行ったり、ラブホテル以外でえっちしたりと、楽しめることはたくさんあると思う。
『あたしたちの関係はあまり許されてないから』
性別の一致は存在しない。男と女であれば、親の視線もだいぶ軽いものだったに違いない。でも、僕らは女性同士。忌み嫌われる同性同士のカップルだった。
他の案を告げてみる。
バイブを入れて歩いたり、ぱんつを履かないで歩いたり、あるいはコートを羽織って下になにも着ないとか。
『本当に変態さんなのね』
呆れるような声と、威圧する視線を向けられた。
今にこれははじまったことじゃない。
僕の部屋には彼女がえっちする時に着る下着とコスプレが大量にある。全部自費で買ったもの。彼女は特に嫌がってるような素振りをしなかったからあれだけど、やっぱり嫌だったのか。
視線に出てたのか、
『別にそれが悪いことってことじゃないの。ただこの町じゃできることは限られちゃうから』
わからなくもなかった。
大型なデパート、映画館、水族館という若者受けしそうなものはない。コンビニだって、歩いて30分ぐらいにぽつぽつとあるだけで、娯楽というのがほとんどない。
だから、知らない町というか、ナウい町に行こうというのはわからないでもない。ただし、特質性の町には興味が持てない。
なにがあっても彼女を守れない上に、楽しいかは行ってみなければわからない。
『じゃぁ隣町の映画館行こう』
手をひかれたが、ちょっと耐える。
今僕は下着しかつけてない。
さすがにそれで外に出るぐらいの露出癖はまだない。
『あたしは気にしないよ? 変態さんだものね』
町の人は気にするだろうし、僕も気にする。
隠れてるはずのものが隠れてないっていうのはちょっと……あれだ。
彼女が手を離してくれたので、僕は手短に着替えをすませた。
全身黒のゴシック調の服だった。
『それも目立たない?』
彼女の隣にいるには、自分も高めなきゃいけない。
『ついでにじゃぁ、これ入れちゃおうか』
スカートをめくられ、下着をおろされ、膣に異物を挿入された。
『好きだものね』
遠隔操作できる振動するあれが入ったのであった。
彼女は彼女自身が思ってるより、変態なのを自覚してほしいと思う僕であった。
なにもない町で思うこと バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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