第6話
☆☆☆ けい音楽部 部室前 ☆☆☆
私と江藤さんは入部届けを持って、けい音楽部の入り口を目指した。
しかし、部室の前の廊下は長蛇の列になっていた。
「 この人達全部? 」
「 す、すごいね… 」
希望者の多さに圧倒されてしまった。
とりあえず、私と江藤さんはその列の最後尾に並ぶ。
「 すげー人気、しかも女子ばっか 」
「 やっぱ西島先輩 ? 」
「 じゃない?俺も先輩みたいにカッコ良くなりたい、けど、なんか調整が入るらしいよ 」
「 何それ 」
「 まあ、簡単な試験みたいなもんじゃないかなぁ 」
「 マジかよ…あのステージ見ちゃったらちょっと自信無くしちゃってさ…あーあ、俺、無理かも 」
「 そんな弱気になるなよ… 」
前の2人組の男子の話が聞こえてきた。
「 聞いた? 」
「 うん、何かしなくちゃいけないのかな、宇野さんは何か楽器できる? 」
「 私は…ピアニカとリコーダー? くらいかなぁ、江藤さんは? 」
「 わたしは幼稚園の頃ピアノを少々 」
「 いいなあ 」
「 けど、もう忘れちゃってるから、弾けるかどうか……ははは…」
さっきまでの意気込みは薄れ、不安な気持ちで待っていると、突然部室のドアが開いた。
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