三章 ゲーム開始前のイベントで勇者の村大ピンチ
第14話会敵! ビガラプファング
アレから数時間が立って俺もモンスターの痕跡の見つけ方や、薬草等の採取の仕方や植物の根子は残す、取っていいのは7割までと言った。フィールドワークでしか学べない知識やマナーと言った物事を教わっていた。
すると――――冒険者パーティーの一人が馬に乗って戻って来た。おかしい、馬に乗って偵察に行った訳じゃないのに……なぜ馬に乗って戻って来たんだ?
「魔物の群れが出ました!! 近隣の村が襲われているようです!!」
嫌な予感がしていたんだ。
「分かった。馬車で直ぐに向かう! 冒険者諸君は馬車に乗ってくれ! 直ぐに向かう!!」
「「「「「「了解」」」」」」
護衛と普段剣術の指導をしてくれている騎士は……
「申し訳ございません。騎士として失格な事は重々承知しておりますが、村の救助に向かいます。危険な場所にお連れしてしまい申し訳ありません。如何なる罰もお受けします」
そう言って謝罪した。
「気にするな……命の価値は平等と言うのは理想論だが、俺は理想論は存外嫌いではない……騎士の役割は主君と民を守る事……貴様はその二つを成し遂げろ! なに……俺には母より受け継いだエルフの血がある。魔術を使えば苦戦などしない……だから俺の護衛は一人で良い」
俺はそう言って騎士の肩を叩く。
「シャオン様……」
騎士は歯を噛み締めてこう言った。
「分かりました。感謝いたします」
俺達は馬車を飛ばして村に向かった。
………
……
…
町に見覚えがあった。大体一月前に来たことがある。主人公である勇者が住んでいる町だ!! こんなイベントあったか?
「すまない……冒険者達は東側を頼む! 俺達騎士は西側を担当する……厳しい判断になるが老人と子供、怪我人の優先度はさげろ! いいか? 男と女が居れば村は再生出来る!」
現実的な判断だ。生産者を生かし非生産者の優先度をさげつつ、怪我人と言う非生産者になりえる。救っても死んでしまうような人間を選別している。緊急の現場でもトリアージと言って命に優先順位を付けると聞く、実に余力無いこの世界らしい命の選別だ。
「了解。救えれば他も救う……俺達は騎士じゃない! 夢を追い求める冒険者だからな!」
「それでいい」
「では俺から、俺はその従騎士一人をそばに付けてくれればいい。その分早く敵を殲滅して多くを救え」
「しかし!」
「コレは命令だ!」
「わ、分かりました」
渋々ながらも騎士を納得させ村の住民の救助を促し、村の住民達の救助に向かわせる。
残ったのは今年従騎士に昇格したばかりの新人だ。
嫌な臭いがする……肉が腐ったような匂いだ……モンスターそれも肉食でこの辺りに居る奴と言うと中型だな。
少しづつドシン、ドシンと地響きが迫って来る。
何か理由を付けて逃がしてやらないと、魔術を誤射してしまいそうで正直邪魔だ。
「では、従騎士君我々は安全地帯の確保をしよう。魔除けの陣は書けるかね?」
「は、はい! ではあの大きな広場で書いていてくれ……」
「了解しました」
従騎士が広場まで走っていく……
「予想が当たってしまったよ……」
村の建物の陰からトカゲのような顔が見えた。
「これがビガラプファング……デカすぎだろ!!」
そこに居たのはビガラプファング。ラプファングの成体で建物の大きさから推測するに、体高は約2メートル全長約6メートルと、ヴェロキラプトルの近似種ユタラプトルとそう変わらない大きさだ。
原作ゲームの体高3.5メートルと言う、ティラノサウルス(体高6メートル)も真っ青な体高をしているが三人称視点の作品では、大きさがイマイチ表しにくかった弊害だと考えていいだろう……なぜならスピノサウルス、ティラノサウルスやギガノトサウルス、カルカロドントサウルスでも、体高は5メートル程度なのでゲームの大きさでは大きすぎるのだ。
まぁ魔術があるこの世界では、魔術で外骨格の強化をしていれば、陸上生物の体高の限界点と言える。6メーターを優に超えた種族が居てもおかしくはないが、恐らくは竜種には存在せず物理法則に反する天災……龍種ならあり得るだろう。
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【あとがき】
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作者のモチベにつながり、執筆がはかどりますますので宜しくお願いしますm(_ _)m
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