第8話 貴族馬車 盗賊 アジト壊滅 お宝ゾクゾク  

念話 「主、この先で馬車が人に襲われている・・・」


スラからの念話で、「空間把握」をしてわかった。スラの「危機管理」は素早いね。

どうやら、昨夜の貴族馬車が盗賊?20人くらいに襲われていて、護衛の騎士たちは数人が立っているだけのようだ。なかなか、貴族馬車側にとっては厳しいのでは・・・

まあ、スラが知らせてくるのだから、きっと、何か理由があるかもしれない。なので、マッピングから位置を特定し、まずはスラを先に「転送」する。


「スラ、先に送るから、よろしく・・・」 「まかせて〜〜〜」


僕は、さすがに転移ではまずいかも、と思って、「瞬歩」を繰り返して急ぐ。

途中、二手に分かれた盗賊の分隊がいたので、全員、「麻痺」で無力化して、「拘束」を付与、武器、金属類はすべて収納回収しておいて、馬車に向かう。


「スラ、おまたせ・・・騎士さん、助太刀は必要でしょうか?」

「おお、昨夜のオーク肉の・・・・すまない、助けてくれ・・・」

「了解、スラ、とりあえず、馬車を守ってね・・・」


僕は、馬車と盗賊との間に入って、範囲指定で「麻痺・拘束」を付与し、武器、金属を収納回収し、盗賊を無力化する。

騎士さんたちで、まだ命のある人には「回復・治癒」をかけて回った。

この程度なら、なんとか魔道具でごまかせる・・・

手足切断の騎士2名にはポーションを与えて、盗賊の頭っぽい奴のところへ向かう。

「自白強要」で、仲間の居場所、拠点、命令系統、などを聞き出した。


先に拘束した分隊以外に、アジトの居場所をつかんだ。まだ賊がいるかもしれない。

場所は、割と近くのようだったので、これも、無力化しよう!

回復した騎士さんたちにここの盗賊の捕縛を頼んで、さらに、離れた林の中に分隊も拘束してあることを告げて、その回収も頼んだ。


まだアジトがあり、ついでに潰しに行くことを告げて、スラを抱えて「瞬歩」でアジトに向かう。

一応「空間認識」で把握した限りでは、悪意、殺意などが馬車の近くに見当たらなかったので、ここはこのままでも問題ないだろう。念の為、アクアにお留守番を頼んでおいた。


アジトは林の奥の洞窟のような場所で、入り口前には空の馬車と荷車が止めてあった。

「空間察知」で洞窟内部を探ってみたところ、入り口周辺に4人、奥に入った場所に10人、さらに奥に2人。入り口から右の通路奥に8人、牢屋のような場所に数人の気配がある。

手っ取り早く、入り口と入って左奥の範囲に「麻痺・拘束」を付与。武器・金属類の「収納・回収」で多くの武器や金貨が収納されるのを確認して、歩いて左側に向かう。


一番奥の2人に、「自白強要」をかけて指示命令系統を聞き出し、このアジト以外に散らばっている盗賊の状況を聞き出した。

指示命令系統は、貴族、それもある侯爵からの暗部としての依頼で、今回は、あの貴族馬車の中の人、公爵令嬢の誘拐というものらしい。そのある侯爵からの依頼の証拠になるようなものは無いが、まあ炙り出せば出そうだよ。・・・僕のやることでは無いけど・・・

ちなみに右奥の牢屋には、奴隷として売られるはずの8人が捉えられているようだ。


とりあえず、拘束した盗賊どもに、まとめて「催眠」をかけて時間経過空間へ「収納」して、洞窟から出て収納から出して、荷馬車に詰め込んだ。山もりだな。


牢屋へ向かうと、子供から大人までの女性ばかりが8人。

声をかけて怪我や病気の有無を確認して、救助と解放に来た旨を伝えて錠前を破壊する。馬車を扱った経験のある人に、表の馬車と荷車を運転するように言って、道案内のスライムのスラに従って進むように告げる。行き先は、先の貴族馬車のところだ。

僕は念の為もう一度洞窟内の調査をしてから追いかけると告げて、馬車を見送る。まだ奴隷売買前のようで、奴隷紋も無く良かったのかもしれない。


洞窟内を念の為、「空間察知」に「鑑定」を加えて、・・・何か地中とかの隠されたものを探すようにした。出るは出るわ・・・かなり強欲に溜め込んで隠していたみたいで、金貨・銀貨・宝石・などはザクザク、全部「収納回収」したが、これものすごい金額なんだろうな・・・・

まだ、ほとんどこの世界での価値がわかっていないけど・・・

中には、魔法剣やいろいろな魔道具まで出てくるわで、お宝発見。なかなか楽しくて笑ってしまう。盗賊潰したの僕だし・・・すべていただきますよ。




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