第18話酒乱と反乱

〈Null〉所属の部隊員達はビール片手に持ち込んだおつまみを食べ、連合国のお偉いさん達はワインと軽食を食べている。

時々部隊員が挨拶や軽食をもらったり逆にビールとおつまみを食べ現在は肩を組んで歌ってしまってもいる。まだ未成年なので飲まないが酒てのは怖いというよりも面倒だと思ってしまう光景だった。

思ったことが漏れているのかライコフとガイそして劉が酒臭い匂いをさせながら接近してきた。ガイと劉に謝罪することもされることもなかったけど二人の怒りはもっとであったこととメイが俺を守ったのならその意思を尊重しており仲間というよりも同僚という認識で落ち着いている。

「お~いゴーストヲォーノンでんのかぁ~」

「ガイ、飲み過ぎだぞ…おいなんでふたらりにふえてんだ?」

「酒に弱いくせに張り切って飲みやがってお前ら自分でしっかり立ちやがれてんだ。まったく…ゴーストはジュースあるだろもらってきな。」

「あのぉこれて?大丈夫なんですか?」

「何か問題あるのか?通常運行だよ。まぁ初めてならしょうがないよなぁ。流れに身を任せておけば大丈夫だよ。」

うん。なに一つ大丈夫じゃないなこれ。

どうする今から寝返るか?

ボスと戦っても負けるの確定だしでもなぁ~と悩む間にサーシャからの合図が空に放たれてしまった。

俺の役割としては護衛部隊を内部から混乱を起こすのだが混乱以前に酒乱してる奴しかいない。つまりこの後は精鋭部隊による襲撃のはずが戦車と野砲がこっちをすでに向いていることを確認したとたん砲撃してきた。

あの糞王最初から俺ごと消す気じゃねぇーか!!

「ちくしょう。メイ今から逝くよ…」

呟いたとほぼ同時に砲弾は爆散した。命拾いしたがなにが?

「ここ数ヵ月組にしてはかなりいい練度になってるね?これなら少し楽しめるかもねぇ?」

後方からの声の主は案の定ボスであった。そういえば最初からいなかった様な気がする。酒飲みに酒を注がれないようにするのに必死で見つける暇もなかった。

「よぉ伏兵の連中どうだったんだ?」

「それなりだったよ。ただね移動中安全装置かけるのはいいけど私がでてきた時に焦って解除してなかったり仲間がいるのに撃とうしたり色々おざなりだったかな。」

さっきまで酔ってるようにしか見えなかったライコフがボスと話をしたかと思えばすぐにボスはクーデター軍主力の方に向かっていき

俺はそれを目で追いかけることしかできなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る