宇宙生物には近づかないように

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 宇宙に進出した者達は、気軽に宇宙旅行に出かけられるようになった

 小型宇宙船の宇宙飛行士も多く存在している。

 そんな時代の中で彼等は、一人前の宇宙飛行士になるために、様々な訓練を行っていた。


 しかし訓練中に、宇宙生物注意報が発令された。





 小型コロニーの内部で、訓練を控えていた宇宙飛行士たちは気を引き締めていた。


「訓練生たちは、現場で遭遇するのは初めてだな」


 彼等の指導役である指導教官は、その注意報について改めて説明する。


「宇宙生物と遭遇するのはかなりレアだ。隕石が自分の住む地域に振ってくるくらいレアだな」


 宇宙生物と遭遇する事は決してありえない事ではない。


 しかし、数が数であるため、あまり有効な対策がとられていなかった。


「習った通り、原則回避だ。近寄るんじゃないぞ」


 宇宙生物たちはかなり遠くに住んでいるらしいが、たまにこの辺りにもやってくる時がある。


 しかし、互いの文明に開きがあるため、過度な干渉は控えるのが常だった。






 訓練の為に外に出た者達。


 宇宙飛行士たちは、それを見た。


 訓練を行いながら、遠目でそれを確認する。


 それは、明らかに自分達とは違う生物で、宇宙生物と呼ばれるにしっくりくるものだった。


 自分達が彼等の目に入るとは思えないが。


 それらを見る訓練生たちはみなドキドキしながら、未知の生物を眺めていた。


 やがて、宇宙生物たちは遠くへ離れていく。


 彼等は、巨大なそれに近寄らないという規則を守りながら、訓練を行って、何事もなく戻った。






 半時後。

 息抜きをする宇宙飛行士たちは、雑談をかわす。


「宇宙生物ってほんとにいたんだな。建物くらいでかかった。しかも目が二つあって、鼻と口が一つで、肌に鱗がないなんて驚きだよ」




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宇宙生物には近づかないように 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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