【賢いヒロイン中編コンテスト 中間突破 最終選考落選】黒薔薇様が見ている
石のやっさん
第1話 すべての始まり
私の名前はジョディ...ランディウス子爵家の令嬢。
そう言えば、聞こえは良いけど...実質は貧乏貴族の娘、しかも妾腹だし四女継承権なんて全く無い。
そして、更にランディウス家はその貧乏貴族の中でも超がつく程の貧乏..しかも領地は辺境にあるから田舎者でもあるわ。
うん、自分でも自覚している。
私って、本当に貴族らしくない..だってお母さんだってラルフお父様の妾だし...自由気ままに遊んで過ごしてきたから。
まぁ、何故か本妻の奥様ともお母さまは仲が良いから..うん問題はない。
私はきっと田舎でこのまま暮らして、恐らくこの領地から出ないで一生を終えるのだと思う...
ところが...
「ねぇジュディお願いがあるの...私の娘、貴方から見たらお姉さんのシャルロットがねぇ、元気ないの? 本当に申し訳ないけど、学園に通って貰えないかしら?」
「シャルロット姉さん、元気が無いんですか?」
「そうなのよ、最近では手紙も殆ど来ないの..学園は、貴族の子女しか入れないから使用人を使う訳にはいかないのよ...通いたく無かったら..シャルロットの卒業と一緒に退学しても良いわ、もし、学びたい、そう思ったらそのまま卒業まで居ても構わないわよ」
「あの、奥様お金は大丈夫なのですか?」
「それは私がどうにかするから心配しないで良いわ」
「そうですね、シャルロット姉さんとなら学園も楽しそうです...喜んで通わせて貰います」
「そう、そう言って貰えると助かるわ、早速だけど来月から通ってくれるかしら、簡単な試験はあるけど、形だけだから大丈夫よ」
「解りました...」
だが、私は知らなかった...これが地獄の始まりだという事に...
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