《詩》幽玄の夜、浄瑠璃の残照

螺旋状に絡みつく蛇腹の路地

光を放つ怪異な灯り

陰鬱なる空気に緊張漂う


鳥居をくぐり、鳴き声が聞こえる

神々しい森を抜けると


あの橋があった あの川があった

現実を超えた風景が広がっている


見知らぬ者が忍び寄る

集う、戦う術を知らず

現世と異界交じり合う

操られる夢遊病者の栄養素


繋がる鎖に渦巻く存在しないはずの者達

魂を持ち、命を宿す


響き渡る奇妙な音

異形動物たちの姿


戦慄を覚えつつ踊りだす

血が混ざり合う非日常の舞踏


そこには月があった

満ち欠けする感情

刻々、世界に見立てられる

この時は変わらない


懐かしく妖しい

人々は夢幻に溺れる

魑魅が棲まう街の狂想曲

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